隣の芝生は青く見える【続編】 (ページ7)

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第57話ページ7

「班員同士、仲がいいのは結構だが、壁外調査中だという事を忘れてはいけない」
「は、はい」

誤解を招きそうな返答をしたペトラにも、それをフォローするかのような言動のエルヴィンにも、リヴァイは内心イライラしていた。

ついでにやけに気まずそうなAの様子も腹が立つ。
完全に色々誤解を受けているようだ。

「おい、何しに来た」

リヴァイの問いに答えたのはエルヴィンだ。
(何故お前が答える？)
とリヴァイはまたイライラする。

「Aに聞いたのだが、リヴァイが今日、珍しく立体起動装置のメンテナンスを出していなかったらしいな。だからなにかあったのかと様子を見にきたんだ」

その言葉にリヴァイはAを見たが、彼女はエルヴィンを見ていた。
「あ…それなら私が今日してしまいました」
ペトラが言うと、エルヴィンとAは顔を見合せる。
「そうか。ならいいんだ」
エルヴィンが言いながらリヴァイを見たタイミングでAも初めてリヴァイを見る。

「あ…えーっと。兵舎にいた時は訓練の度にメンテナンスが来ていたので、予約からあぶれたのかと思いまし、て」
Aは言いながら後ろ頭を掻いた。

「でも心配なかったみたいですね。ペトラにこの間、兵長の立体起動装置のメンテナンスのコツを話しておいたからできるだろうなぁと思ってたし」
そう言ってAがペトラに笑いかけると、ペトラは大きくうなずいた。
「では私たちは邪魔したようだし戻るか、A」
オイ、と引き留めるリヴァイの声も虚しく、2人は去って行った。

そんなリヴァイを見ていたペトラは少し俯いた。