検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:9,151 hit

第64話 ページ14

「実はね、脳震盪を起こして倒れていたAを連れてきたのはリヴァイなんだよ!」

ハンジの言葉にAは驚く。

「正直、巨人の奇襲を受けた私達は逃げるのに必死になって、あの時点でAがどうなっているのかも考える暇なんてなかった。勿論Aだけじゃないよ?それぞれが自分の事で精いっぱいだったって意味ね」

「うん。わかってる」

「そうしたらリヴァイ班が到着してさ。エルドが私にAの事を聞いてきて、そこでいないことに気付いたんだ。それを聞いたリヴァイが凄い勢いで森の中に飛んでって、数分後にAを連れてきたって訳。リヴァイ班は止めてたんだけど、それを聞く間もなくね。…まああの様子じゃエルドが飛び出しそうだったから、リヴァイが行って正解だったんだろうけど」

「兵長が…」

前に会った時、彼は何も言わなかった。

「そ。で、私に託して去ってったってワケ。Aに言うな。お前が助けたってことにしろって言い残してね」
「なんで口止めなんか…」
「それは帰ってきてから聞いたんだ。お礼位言わせてあげなよって言いに行ったんだけどね。そうしたらなんていったと思う?」
ハンジは目を丸くしてAに顔を近づけた。

「喧嘩したから気まずい、だって!」

子供かよ!と笑いながらハンジは言った。
「あの喧嘩の事、気にしてたのかな〜!意外としょうもないこと気にしてるんだね〜」

一通り笑ったハンジはそう付け加えた。

Aは軽く咳ばらいをしてハンジの笑い声を制止する。
「それが?なんで合点がいったのよ」
「いやぁ。ペトラも怪我をしているのに、お見舞いには行ってないみたいだからさ。付き合ってるならそんなわけないだろう?まあ兵士長ともなると壁外調査後の数日は超絶忙しいから、付き合ってても難しいかもしれないし仕方ないと思うんだけどね……誰かさんの所には来たみたいだからさ」

Aはいやらしい目で見てくるハンジに大きくため息をつく。

「リチャードを案内する様に言われてきただけよ」
「え〜!なんだぁ。面白い話が聞けると思ってたのに!…って、リチャード!?」
その後はリチャードと起きたことを話した。




ハンジが帰ったあと、Aは1人部屋で書類をまとめながら考えていた。
(兵長はきっと、私に言いすぎたと思って気を遣ってるのね。もしかしたらペトラの所に行きたいのかも…。もしくは分からないようにちゃんとペトラの所に行っているか)

そんなことを何度も考えていた。

第65話→←第63話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.9/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
設定タグ:エルヴィン , 夢小説 , リヴァイ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ララ | 作成日時:2020年11月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。