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「大体よォ!タケミっちは黒龍のシマがわかんなくてしょうがねーとして、八戒はなんで黒龍のシマにタケミっち連れてくんだよ?」


スマイリーがそう言ったのに続け、武藤も八戒に向けて話し始める。


「オイ、八戒。テメェ、黒龍の回し者なんじゃねェのか!?この野郎」
「総長の弟だしなァ?」
「それを隠してやがったしなァ!?」

そう言い八戒に詰め寄る武藤。花垣が慌てて止めに入るも、武藤に一蹴されてしまった。


八戒は黙ってマイキーの前に跪いた。

「言い訳するつもりはねぇ、煮るなり焼くなり好きにしろ。奴と兄弟である時点でその覚悟はしている」

「だから総長!!」


八戒は覚悟を決めたように大きな声でそう言った。


「東京卍會弐番隊副隊長、柴八戒、本日をもって東卍をやめさせていただきます!!」

「…それでいいのか?」

マイキーが八戒にそう尋ねると、花垣が大声をあげて割り込んできた。

「ちょっと待ったァ!!異議ありです!!」


静まり返る部屋の中、唯1人花垣だけが話し始める。
これから始まる茶番を思い浮かべてAは遠い目をしていた。

「マイキー君、一旦落ち着いて考えましょう!これでも食べて!どら焼きです!!」

そう。花垣がマイキーに手渡したのはどら焼き。松野の考えた作戦は"マイキーの好物で買収"である


しかしマイキーは花垣から渡されたどら焼きをぽい、と投げ捨て「いらね」と吐き捨てた。

「ごっ、ごめんマイキー!Aがマイキーの為に買っていこうって言ったの!」
「…Aが俺の為に買ってきてくれたの?」
「そ、そうそう!」
「じゃあ貰う!ありがとな、A♡…タケミっち、邪魔」

まさに鶴の一声。Aが機転を利かせてそう言うと、みるみるうちにマイキーの機嫌が良くなり、投げ捨てた筈のどら焼きを両手で大切そうに包んだ。

花垣は慌てて松野から貰ったメモ帳を捲る。プランB、と書かれた紙面には『気合い』とだけ書かれていた。
信じられない物を見るような目で花垣は松野を見たが、松野は得意げに親指を突き上げグーサインをしていた。



コイツ、馬鹿だった。



花垣は心の中でそう結論付けると、最後の頼みの綱であるAを見つめたが、嬉しそうなマイキーに抱きつかれそれどころではなかった。

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飛鳥 - 続き楽しみに待ってます! (3月14日 7時) (レス) @page36 id: 2cfd6d6f99 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - めっちゃ好きです!!!続き待ってます!気が向いたら更新してください!応援してます! (12月29日 17時) (レス) @page36 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (10月28日 20時) (レス) @page35 id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのみき - 東リベの夢小説史上面白い小説でした!更新頑張ってください! (10月13日 22時) (レス) @page34 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新ありがとうございます‼️最高です (10月6日 23時) (レス) id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる | 作成日時:2021年10月16日 21時

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