【カゲプロ】新 黒蛇と蛇姫

episode14 ページ17

もし勝ったらクロハを好きにできる…。



A「…何にしようかな。」



クロハ「姫は、すっかり自分が勝つ前提で話を進めてるよね。」


今は、クロハとわたしほぼ引き分け状態。

やっとわたしにも時代が来たのだ。




A「う〜…ん。


あ!!」




クロハの言葉を無視して、何にするかを考えていると、なかなかいい案を見つけた。

うん。

これしかない!!




クロハ「…？」




A「昔っ!!


昔みたいに、一緒に遊んで欲しい。」



手を上に挙げて、大きな声でそう言うと、クロハになんとも細い目で見られる。





クロハ「…これは、ノーカウント？」



A「うん。わたしが言いたいのは…



鬼畜じゃない優しいクロハに、昔みたいに一緒にいてほしい。
って言うこと。」



昔みたいに、隣で笑いあいたい。

という、願い。





クロハ「…あんだよ。

そんなの罰ゲームじゃなくてもやってやるよ。」




こっちに来い、そう言うように軽く手招きをするクロハ。


それに吸い寄せられるようにクロハの目の前までくる。






クロハ「…。」



クロハは、ただ無言でわたしの脇を持ち、上に一気に上げる。

わたしの体を支えるのはクロハの腕のみで、足はブラブラと宙にういていた。





だ、だ、抱っこ!?



驚いてバタつかせる足が、テーブルにぶつかり、中断したばっかのチェスの駒が床に落ちる。




クロハ「…昔みたいにだろ？」




そう言ったクロハの黄色い目が怪しく光った気がした。

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