【カゲプロ】新 黒蛇と蛇姫

episode13 ページ16

クロハ「はい。チェックメイト。」



クロハがそう言ってガッツポーズをする。



A「…なぁぁっ!!」



負けた。二回とも負けた。



ただ今、二回戦目終了。







少し薄暗く、ムードのあるクロハの部屋で、静かにチェスゲームをする。

オシャレだな…。なんか。


クロハが長い足をくみかえながら、わたしの方を見て笑う。

あぁ。ばかにされてる。


ゲームが下手すぎて。





クロハ「…姫。つまらん。」



A「…なによっ。もう一回やる!!」


ムキになって、そう言ったのはいいものの、何回やってもわたしの力では勝てない。


クロハは、昔から得意だよね。ゲームとか。








クロハ「…それじゃぁ、おもしろいルールっていうか、負けた方にはペナルティをつけよう。」



クロハは、ニコッと少しあやしい笑いを浮かべてそう言った。


A「…ペナルティ？」



クロハ「そう。」



クロハは、急に椅子から立ち上がり、わたしの真ん前にしゃがみこむ。


そして顔を上げ、





クロハ「負けた方は、買った方の言うことを聞く。」


こう言った。



そっとわたしの手をとり、軽く触れるだけのキスをすると、顔をあげてわたしをじっと見つめる。


A「…っえっと…」


クロハ「楽しそうでしょ？



姫。」






クロハは、ニヤリと笑い、わたしから離れる。





クロハ「三回戦目。スタート。」





椅子にドカッと座るクロハは、なんとも鬼畜だ。



三回戦目。



これは、勝たなければ。

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