検索窓
今日:4 hit、昨日:3 hit、合計:14,889 hit

ページ26

フィディオに送ってもらい、再び宿へと戻ってきた。
時刻はもうすぐで日付が変わろうとしている。

「さすがに迷惑かな…」

手にしている携帯の画面には、恋人の名前と電話番号が表示されている。
真ん中のボタンをあと一回でも押せば、簡単に発信出来てしまう。

けれど、時間が時間だ。
もう寝てしまっていても不思議ではない。

「…よし」

葛藤の末、私はボタンを押して耳に携帯を押し当てた。


正直に話さなきゃ…今日あった出来事を。
別に明日でもいいかもしれない。
でも…今すぐじゃないと、いけない気がしたんだ。


『もしもし。Aか?』

4〜5回コールが鳴った後に彼は出てくれた。

「!マーク…夜遅くにごめんなさい。あの、もしかして起こしちゃった…?」
『いや、そろそろ寝ようと思ってたところだ。でも、大丈夫だぞ』

やっぱり明日にするべきだったか…
少しだけ後悔の念が押し寄せたけれど、こうして電話してしまったからには、もう覚悟を決めるしかない。
私はひとつ深呼吸してから口を開いた。


「あのね…話したい事があるの。聞いてくれるかな…?」
『ああ、もちろん。どうした?』


「私……今日、フィディオにね…好きだ、って言われたの」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:結川 | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/users/17663132  
作成日時:2021年8月23日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。