【リボーン×黒バス】雲は悪童の弟になったようで。 (ページ15)

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第9話ページ15

「花宮くん、帰りましょう」

「そうだね」

あれから2ヶ月。僕は特に音沙汰もなく学校生活を送っていた。

ちなみにあれ以来、僕は毎日テツと下校している。

テツは、隣にいるのにいつの間にか忘れてしまうほど相変わらず影が薄い。

最近になって気づいたけと、テツは生まれて来る世界を間違えたと思う。

その影の薄さ、前世の世界だったら重宝されてるよ、きっと。

ちなみに、さりげなく“前世の世界”と“今の世界”を分けて話しているけれど、僕がこの世界のことを前居た世界とは違うものだと思った理由は２つ。

まず、並盛がない。それは黒曜も同様。

親の目を盗んで2、3年前にパソコンを持ち出したんだけど…

その事実を知った時は、本当に絶望しかなかった。

そして２つ目は、ボンゴレらしき組織がどこを探してもなかったこと。

これもパソコンを持ち出したときに調べた。

ボンゴレだけじゃない。キャッバローネ、シモン、前世で耳にしたことのある全てのマフィアが、この世界には存在しなかったのだ。

それに、驚くべきことに、この世界には死ぬ気の炎の存在すら確認されていない。

だから僕はここを違う世界と解釈した。

パラレルワールドとは別種の、前の世界とは断絶された世界。

僕は群れるのが嫌いだった。だから1人でいることが当たり前、ていうかそれが普通。

なのに、僕はこの時初めて“孤独”を感じた。

ああ、独りってこういうことだったんだ。

僕は今独りなんだ、と。