【あんスタ】今日もお前は気付かない２【衣更真緒】 (ページ8)

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片想い５８ページ8

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その翌日から、Aは学校を休んだ。

精神的に参っていると、学校側に親から連絡があったそうだ。

「Aちゃんはあの状態でも、ちゃんとプロデューサーとして働いてくれていたんだもの。頑張りすぎてたんだから、お休みも必要よねェ」

「でも、Aちゃんがおらんのは寂しいな～。Aちゃんは、癒しやったから」

嵐とみかが、心配そうな顔をして二人で話している中、俺はAの席を眺めていた。

(好きな人がいない空間にいるだけで、心に穴空いたみてーだ)

何とも言えない喪失感。

それが大きいのは、あの後Aを送って帰った時に聞いた、Aの言葉もあったからだと思う。

「もし……もし私がいなくなっても、あの人たちは悲しみなんてないまま音楽を続けるのかな……？こんなに心が痛いのは、私だけ……？」

悲しみに満ち溢れた表情で言ったAの言葉を思い出し、思わず俺は泣きそうになる。

(何で……何も悪くねーAが、ここまで苦しまないといけねーんだよ)

好きな人が苦しんでいるというのに、なにも出来ない自分の無力さに悔しさ。

そして、ここまでAを追い詰めたあいつらに、やり場のない怒りも溢れてきた。