ピュアボーイの煩悶/2 ページ15
◇
「真緒兄ちゃーん！ せっかくだから、姉ちゃんが帰ってくるまでゲームしよーぜ！」
「むっ、みなとだけずるくない？！ 真緒お兄ちゃん、私も私もー！」
にこにこと屈託のない笑顔を浮かべて、俺を挟み込む双子。
「じゃ、Aが帰ってくるまでな？
レベル上げか？ それと対戦か？ そ〜れ〜と〜も〜？？」
「両方っ！！！」
「りょーほ〜〜〜！！！！！」
「うっし、上等！」
───連れてこられたのは、まさかのAの自室。
「えﾞっ…………？！ いや、ここって…」
「姉ちゃんには使っていいって言われてるからだいじょぶ☆」
「真緒お兄ちゃん、はやくはやく〜！！！」
「ちょっ…？！ おいおい………」
二人に半ば無理やり俺を座らせて、ひなのはゲーム機をセットし、みなとはコントローラを引っ張り出してくる。
シンと静寂に包まれる中、ふと、ひなのが口を開いた。
「ねーねー、真緒お兄ちゃん。お姉ちゃんとなんかあったでしょ」
「えﾞっ」
ひなのの不意打ち攻撃に、俺は硬直する。
いや、語尾に「？」ついてねぇし！なんでわかったし！！
「わ〜、図星っぽいね〜」
「………いや〜…な？ そういうわけじゃ、ないんだよ…………」
しどろもどろに辛うじて答える俺を他所に、重度のシスコンで有名なはずのひなのとみなとが衝撃的すぎることを言ってきた。
「真緒お兄ちゃんなら、いいよ」
「え？」
ゲームの起動音が目立つ部屋で、やけに、ひなのの言葉が耳に残る。
───今、なんて、
「真緒お兄ちゃんになら、お姉ちゃん譲ったげる」
ひなのの瞳に真剣な光が宿る。
この双子は、Aにとてもべったりだった記憶がある。
だから、最初の頃。コイツらが生まれて最初の頃、俺や凛月がAと仲良くしてて、嫌われたんだっけ。
「たまに不貞腐れちゃうし、ちょーっと優柔不断だし。落ち込むし
でもイケメンで頼りがいがあって、俺らの姉なんだからとーぜん優良物件！」
みなとはへにゃりと笑うと、「俺らはさ」と呟いた。
「俺らはさ、姉ちゃんを嫁に出したくないよ。俺らが一番でいたい
でもね、姉ちゃんがこの先独り身なのも、俺らも姉ちゃんも嫌だと思う
変な奴に姉ちゃんやるより、姉ちゃんのこと好きでいてくれる人がいいから」
───なんでバレた！
俺はとてつもなく焦った。
俺が、Aが好きって言ったのは、鳴上とか影片とかだけのはずなんだけど…？！
◇
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まいとりー。(プロフ) - 夏目かこさん» 夏目かこさん、コメントありがとうございます。そうです、大正解です！！ (2022年9月14日 7時) (
レス) id: a716690bac (このIDを非表示/違反報告)
夏目かこ - ハニワですね、告白予行練習 (2022年9月13日 23時) (レス) @page3 id: 26710bd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいとりー。 | 作成日時：2021年11月20日 23時
