【花宮真が誘拐されました。】

誘拐：16 ページ19

……そうだ、Aも言っていた言葉だ。







何か特別な意味があるのか？






それとも、そもそも二人に繋がりがあるのか？






「近く」って何のことだ？







身の回り？








近所？









……近しい人物？









考え出すと、キリがねぇ。





それでも、全てを疑えって言うんならやるしかねぇよな。


「核心に迫る」までにどれ程の距離があるのかはわかんねぇが、何故か今は、絶望よりも嬉しさを感じる。

最近こんな風に俺の脳ミソが喜ぶような出来事に出会えてなかったからだろうか。
口角が上がるのを抑えきれない。

やべぇ、こんな状況なのに、ちょっと、楽しいかもしんねぇ。




「……ククッ、」




喉を鳴らして笑いが零れた。





その時、









『うーわー……何独りで笑ってんのよ。
まじきもいんですけどぉ』



「会ってそうそうウゼェんですけどぉ。
帰ってたのかよ」


「ちょうど今さっきよ。もう６時だし。
今適当にご飯作るわ、先に風呂入ってちょうだい」






もうそんな時間か。
考え込んでいたとはいえ、驚きだ。

確かに、昼間にAが置いていった飯を食って以来、全く時間を気にしていなかったけど。



昨日とは逆にAはスタスタと部屋を出ていった。
服はクローゼットから選べってことだろう。




適当に選び、風呂場に入る。
湯船も自分で入れるらしく、熱湯(もしくは冷水)の心配は今日はなさそうだ。



ただ一つ気になったのは、「眉毛用」と書かれたカミソリがちょいちょい見つかってることだ。

なんのつもりだかまったくわからないが。

とりあえずムカつくけど。









――――――――――――――――――――



お待たせいたしました。

やっと文化祭終わりました。
本当にすみません、私実行委員だったんですよ。
これからやっと更新できます。
まぁ近々新人戦もあるんですけど……(遠い目)

追う者［３］と誘拐13も少し変更しました。
ちょくちょく変えてすみません……なにせ手探りで進んでいるものでして……

行き当たりばったりで進んでいるムチャクチャな小説ですが、なんとか伏線たちを回収しつつゴールに近づきたいと思ってます。



お一人ずつにコメ返なかなかできないので、ここで失礼いたします。
わあみさん、実結さん、夜那覇恋歌さん、やさし(くありた)い人間さん、コメント本当に有難うございます。これからも楽しんでいただけるよう頑張ります！

追う者［４］→←誘拐：15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す