リクエスト番外編【おしおき】2 ページ35
「謙遜する必要はありません。戦闘向きではないとは言え、必ず必要となる能力ですから。私たちが呪霊を倒すにあたって、建物の損壊は避けては通れませんからね。」
そんな風に言ってもらったのは初めてだった。
『ありがとうございます…!』
思わず笑顔で感謝の意を伝えた。
七海さんはサングラスを押さえながら、フゥッと上を向いて何かを耐えているようだった。
「…美澄さん、このあと時間ありますか?」
『え?』
「近くに美味しいお店があるんですよ。良かったら一緒にどうですか。」
『…行きます!!ぜひ!!』
大人オブ大人の七海さんに誘ってもらえたことがとても嬉しかったので、二つ返事で了承した。
補助監督の人が運転する車で七海さんおすすめのお店に向かっている最中、五条先生からLINEが来た。
任務は終わったのか、という確認と、美味しいケーキを買ってきたから一緒に食べようという内容だった。
すぐさま返信する。
今から七海さんとご飯食べて帰るので、待っててもらえますか?
すぐに既読がついた。
なるべく早く帰ってくるようにね、と返信があり、親のようなことを言うんだな、と思い思わず笑みが溢れた。
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・
七海さんのおすすめのお店は小さなビストロで、雰囲気も良く、なにより食事が全て美味しかった。
七海さんがワインを飲んでいたのだが、これがまた異様にさまになっていた。
お酒って美味しいですか?と聞くと、大人になったら飲みに連れて行ってあげますよと言ってくれたので、なんだかこの先も付き合いが続いていくのかな、と思うと嬉しかった。
話も意外と盛り上がり、五条先生の高専時代の話もたくさん聞かせてくれた。
どれだけ時間が経ったのか、ふとテーブルに置かれた七海さんのスマホを見ると光っているのが見えたので、七海さんに声をかけた。
七海さんはディスプレイを確認した後、小さなため息をついて「ちょっと失礼します」と言って、スマホを耳にあてながら席を立った。
余っていたご飯をちょこちょことつまみながら待っていると、七海さんは帰って来るなり椅子にかけていたスーツを羽織った。
「五条さんがお怒りです。とりあえずお店、出ましょうか。」とちょっと呆れたように言うのだった。
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夢花(プロフ) - ユリ.さん» ふふふwwwそうなんですかwwwこれぞ小説のちか(((殴 メタメタァ (2021年5月7日 9時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 夢花さん» マジで息できないですよね。(笑)終わった後息も絶え絶えになりますもんね!夢主ちゃんも呼吸困難になったと思いますが、ここで死なせてもアレなのでちゃんと息できたことにしてます。(笑) (2021年5月7日 7時) (レス) id: c519aef02a (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 普通にこしょこしょは死人でますよ?だって息できないもん{笑ってるから}(・_・) (2021年5月6日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 陽菜月さん» 口から心臓はやばい!(笑)しまってしまって〜(笑)もう少し待っててくだされな!まだ本調子になれず…(;_;) (2021年4月16日 6時) (レス) id: 5035154a58 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜月 - もう、続きをワックワック胸を踊らせながら待ってます!!(ワックワック!んあ!?ワクワクしすぎて口から心臓が!?グロイ!) (2021年4月15日 22時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユリ. | 作成日時:2021年4月2日 20時