【カゲプロ】メカクシ少女【カノ】

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「あぁ、なるほど。」

あたしは大きく頷いた。

目をゆっくり閉じる。

今まで、あたしは５年間、外の世界を見れなかった。

とてもつらい思いをした。

360度、どこを見渡しても、

世界は真っ暗で、

自分が今

どんな姿をしているのか、

あたしがずっと探していた、修哉、つぼみ、幸介はどんな姿に変わっているのか……。

おねえちゃん、お母さん、お父さん……。

3人ともどこに行ったのか……。









瞼の隙間に赤い光が輝いている。

ゆっくり目をあける。

「ま、眩しっ！」

思わず顔をしかめてしまう。

「A？大丈夫？」

修哉の心配そうな顔がうっすら見えた。

顔の輪郭、髪の毛、瞳、唇……。

自分がいるリビングの机、椅子、カーテン、テレビなど。

「あれ？あなたが修哉？」

だんだん光に慣れて周りの物も色々見えてきた。

「あ、Aの目、赤い。」

水色の服を着た男の子があたしに近寄ってくる。

「あなたがヒビヤくん？」

男の子はうん、と頷いて

「よかったね、使えたよ。
目の能力。」

にこりと微笑んで言った。

「え…？」

使えた？目の能力……。

「ほ、ほんとだぁ…。」

ほっと息を吐く。

思わず立ち上がって皆を見る。

「修哉、こんなに変わってたんだ。」

あたしは修哉を見て言った。

大人っぽくなってて、ちょっとびっくりした。

「そーだよー、なのにAたら僕のこと変わってないなんて……」

「あ、ご、ごめんねー」

あたしは手を合わせて謝罪。

そしてつぼみと幸介を見て、

「やっぱりつぼみと幸介は予想通り変わってるね！

つぼみの髪の毛も長くなってるし！」

ニコッと笑った。






まぁ、この頃はこの能力に
副作用があるなんて知らなかったなぁ。

あたしはこれからこの能力をバカみたいに使うことになる。

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