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375. ページ34

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「うわぁ…小湊家ご立派ぁ」

川上「きれいな家だねぇ」



ノリと並んで小湊と表札のかかった大きな家を見つめる。可愛い春っちに会えるということで、意気揚々とインターホンを押せば、亮介さんそっくりのお母様が出てきた。



「こんにちは、春市くんいますか?」

川上「野球部で一緒の者です」

「あらあらまぁまぁ…わざわざ来たの?ちょっと待っててね?」



お母様は見た目通りすごく優しくて、嫌な顔一つせず私たちに挨拶してくれる。
春っちを呼ぼうと中に入ると、入れ違いですぐに出てきたのはまさかの亮介さん。



亮介「母さん、追い返していいから」

「ちょっと亮ちゃん」

「ちょ、亮介さんひどい!!あけましておめでとうございます!」

亮介「はいおめでと。さよなら」

「ひどい!亮ちゃんひどい!」

亮介「次亮ちゃんって言ったら、杉本の黒歴史晒しあげるからね」

「ごめんなさい」



亮介さんはお母さんを中に入れると、「何しに来たの」と私とノリを交互に見つめる。挨拶回りと伝えれば「新年早々バカだね」と辛辣な言葉が返ってきた。



亮介「川上もこんなのに付き合ってないで…」

「うわ、亮ちゃんひどい」

亮介「はい晒しあげ決定」

「勘弁してください!!」

春市「何やってんの兄貴に先輩たち……」



私と亮介先輩の言い合いが聞こえてきたのか、春っちが困った顔でひょこっと顔をのぞかせた。私とノリに「あけましておめでとうございます」と頭をさげると亮介さんの隣に並ぶ。



「春ちゃん、あけましておめでとう」

春市「なんですか気持ち悪い」

川上「おぉ…ブラック」

「亮介さんに気持ち悪いって言われるのはいいけど、春っちに言われるとクルね……」

亮介「気持ち悪」

「いや、なんで!?」



なんで新年早々そんなに「気持ち悪い」と言われなきゃいけないのか、半泣きでノリにすがりつくと、春っちが「あ」と思い立ったようにポケットを探って「あげます」と私に差し出した。



「……なにこれ」

春市「縁結びのお守りです」

「……え、くれるの?」

春市「はい。兄貴と割り勘で買ったので」

「うわぁ!ありがとう!」



私はまさかのお年玉に感激しておまもりを受け取った。










小湊家と新年







亮介「ま、せいぜい神頼みでもして男でも作りなよ。無理だと思うけど」

春市「困った時の神頼みですよ、先輩!」

川上「わーよかったなA。これで俺も安心だよ」

「3人ともバカにしてんでしょ!」


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作品ジャンル:アニメ
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作者名:ちか | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年11月4日 22時

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