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「おごってもらえちゃうなんてラッキー！」
川上「カルロスと写真撮っただけでね〜」
「さっすがカルロスくーん♡」
川上「うわぁ、悪魔」
稲実と別れて降谷君家の方に歩き出すと、後ろからズドンと何かがぶつかってくる。
「いった…」
成宮「ねぇねぇ俺もついていっていい？」
川上「…別に楽しいもんじゃないよ？」
「痛い！重い！成宮くん！」
成宮「一也のとこいこーよ。ね、いいでしょ？」
「ちょっと聞いてんの！？」
私にのしかかり続ける成宮くんにやっとのことでどいてもらって、渋々御幸の家へ方向転換。
成宮くんについていくと、「御幸スチール」と書かれた工場についた。
成宮「おじさーん！一也にお客さんだからあがるねー」
川上「キャッチャーの実家がスチール…」
「お邪魔します」と成宮くんの後ろから工場の中をのぞいてぺこりと頭をさげると、おじさんも小さく頭を下げてくれた。
工場の横の階段を上がって行って、成宮くんが「かーずーやーくーん！」と大声で叫ぶ。
御幸「ちょ、うるせぇよ鳴…と、え？」
「あけおめ御幸！」
川上「ごめん、あけおめ」
御幸「え…ちょっと予想外のメンバーなんだけど。なんでいんの、ノリと杉本は」
「みかんのおすそ分け」
御幸「は？バカなの？」
「お邪魔しまーす」とズカズカあがりこんでいく成宮くんに、私とノリと御幸は三人でしばらく黙って見つめ合う。
御幸はため息をついて「…入る？」と苦笑いした。
「お邪魔しまーす。はい、みかん」
御幸「ありがと」
中に入ると、男の一人暮らし感がすごい。
たしか、御幸は父子家庭って言ってた気がする。
御幸は「今から昼だけど、お前らもなんか食う？」と聞いてくれる。
「「食う！」」
御幸「出たよ似た者コンビ」
川上「2人ともさっきファミレスでたらふく食べて…」
御幸「ノリは？」
川上「…いただきます」
三人でこたつに入ると、御幸がチャーハンを作り始める。
御幸「鳴、ネギいれるからな」
成宮「えー」
御幸「杉本とノリは嫌いなもんねーよな」
「私パクチーが」
御幸「バカ、家にねーよパクチーなんて」
慣れた様子で台所に立つ御幸を、私たち三人は幸せな気持ちで見つめた。
☆
☆
お料理男子の背中
☆
成宮「一也相変わらず料理上手だね」
御幸「どーも」
川上「わぁー唐揚げ作ってよ」
御幸「時間ねーよ」
「御幸、うちに嫁に来ない？」
御幸「は？」
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