【◇】Play ball!!! 10

480.↓告白大作戦 ページ43

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亮介



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おかしい。



亮介「杉本、こぼれてる」

「………」

亮介「杉本！お茶溢れてる！」

「うわぁぁ！すみません！！！」




いつもおかしいと言われて仕舞えばそれまでなんだけど、それにしたっておかしい。




貴子「A……それ背番号。縫い付けるの後ろ前逆」

「あ」

亮介「………4番じゃん勘弁してよ」





おかしい。




亮介「ねえ、杉本最近おかしくない」

伊佐敷「いつものことだろ」

亮介「それはもう俺が脳内でやった」

伊佐敷「あぁ！？」

クリス「確かにここのところ、ぼーっとしてる気がするな、いつにもまして」

結城「そうか？」

亮介「まあ、哲は気づかないかもね」




ミーティングおわり、三年生で食堂になんとなーく集まって話をしている時に、俺がぽっと杉本の話を出すと「ほう…」とみんなが食いついてきた。

増子が心底心配そうな顔で「もしかして、また…誰かに嫌がらせを受けてるんじゃ……」とうがっと口を開く。




楠木「いや、なんとなくだけど、そういうんじゃない気がする。落ち込んでるってよりはこう………ぼーっとしては時々顔赤くしてハッとしたりとかそういう………」




丹波「ぼーっとして……」

宮内「顔を赤らめる………」

伊佐敷「……………っ恋！！！！！」





考え込むみんなを遮るように、純がバンッと机を勢いよく叩いて立ち上がった。ぽかーんと純を見つめる俺たちを見て、純は気がついたように今更ながら顔を赤くした。

少女漫画がバイブルだからねぇ…ほんとこういうとこ……




亮介「純〜もう一回今のやってよ、動画撮りたいから。『恋っ！！！』ってやつ」

伊佐敷「うるっせぇ！！！普通そう思うだろーが今の条件から行くと！！！」

増子「杉本ちゃんが…」

クリス「杉本が………」




みんな揃って、恋する杉本を想像する。

いや、しようとしたけど、




クリス「想像できないな…」

丹波「監督みたいに一直線にいってる姿しか浮かばない」

亮介「なにらしくもなく物思いに耽ってんだろうね、気持ち悪い」

伊佐敷「おい亮介ー流石の杉本も傷つくぞー…」





☆



☆



恋ワズライ？




☆



結城「鯉を飼ってるのか杉本は」

亮介「……哲はそれでいいよ」

伊佐敷「いやよくねーだろ！！真面目にこいつの将来が心配だわ！！」



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