【◇】Play ball!!! 10

458.七夕 ページ21

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「わー！なんですかこれ！
パンダでも飼うんですか！？」

沢村「A先輩、アホがだだ漏れっすよ！
太田部長！これはズバリ！流し素麺っすね！？」

倉持「うるせぇ黙れダブルバカ」

太田「今日は七夕だろ？たまにはこういうこと、やってもいいと思ってな〜！」




笹を飾っていた太田部長と寮で鉢合わせて「わー！」と歓声をあげる私。

私の声を聞きつけたように、みんなわらわらと自分の部屋から出てきた。



そっか。
今日は七夕。

練習終わりでだんだん薄暗くなってきて、
綺麗に天の川が瞬いている。




「…晴れてよかったねぇ」

春市「A先輩って意外と女の子ですよね」

「…正真正銘女の子だわ」

降谷「……できた」

「お！降谷くん短冊書いたの？」




相変わらず軽くひどいことを言う春っちにジト目で突っ込むと、ホクホクしながら青い短冊を持ってる降谷くんの手元を覗き込む。

降谷くんの達筆な字で「A先輩とかに玉食べたい」と書かれていて、私は1人で顔を覆った。




「…かわいい…」

亮介「杉本、気持ち悪いから震えながら悶えるのやめてくれる。邪魔」

「…亮介さん、きっと七夕で願ってももう身長は伸びませんよ」

亮介「殺すよ」




出会って早々ひどいことを言われたから、私も仕返しで言ってやるけど、亮介さんの一言と一睨みで黙るしかないあたり、立場が弱い。




川上「Aーこっちに短冊たくさんあるよー」

「わー！書く書く！ノリはなんて書いた？」




ノリの短冊には「唐揚げが腹一杯食べたい」と書かれていて、興味なさそうに座ってた御幸と黙って2人で顔を見合わせる。




「…やだノリ可愛すぎ」

御幸「ノリ、お前かわいいキャラ狙ってんの？」

「「かーわいー」」

川上「ほんとこの2人やだ」

白州「まあまあ」




ノリの隣で、オレンジ色の短冊を前に「んー」と唸っていると「杉本！！」と大声が聞こえて顔を上げる。

声の主の純さんが私の前に短冊を突きつけた。

純さんの破天荒な字で「杉本にまともな彼氏！！！」と書かれている。




「…バカにしてます？」

伊佐敷「いや、可哀想だなと思って…」

「……お情けの短冊どうもありがとうございます」

伊佐敷「頑張れよ」

「…正直、そのまま純さんにお返しします」




☆


☆



七夕



☆



金丸「A先輩何書いたんすか」

「胸がワンサイズ大きくなりますように」

金丸「織姫も彦星も荷が重いっすね」

「……神頼みくらいさせて」




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