【アイナナ×黒バス】私は九条になった。

ファン ページ29

ある日、当然のように学校を休み、親も仕事に出てしまったのでリビングに出てテレビをつける。

そこには２か月ほど前にデビューしたTRIGGERのセンターを務める天くんの姿が映ってた。

友達がファンだったなー確か。

そんな事を思いながらその番組を見る。

内容は天くんの妹がアメリカでデビューしたという事だった。

その妹さん。九条奏斗くんの(ちゃん？)姿が映し出された時。

桃「すごい・・・。」

純日本人、そして女には到底見えない男装アイドル。

私は一瞬で目を引かれた。

天『奏斗は僕の自慢の妹です。日本で会えるのを楽しみにしてます。』

司会『ということは、奏斗くんは日本に来るという事ですか？』

天『はい。まだ詳しい事は決まってませんが、いつか日本に戻ると言っていました。』

私はこの日、アイドルというものに初めて興味を持ち始めた。

部屋に急いで戻ってPCを開き、某動画サイトで奏斗くんの歌っている動画を探る。

再生数は千万を超え、コメントは色々な国の言葉でいっぱい書かれてた。

その中でも日本人のコメントが一番多くて、

『やばい！めっちゃかっこいい！』

『私この人となら結婚してもいい。てかして。』

『はやく日本に来てほしい！』

『九条家ヤバス。』

などなど、彼・・・というよりか彼女を称賛するコメントがたくさんあった。

再生ボタンを押し、彼女の歌を聞く。

声は完全に男の声で、それでもって、

完璧だった。

繊細で、どこか強気な元気を与える歌。

作詞作曲は全部彼女がやっているそうだ。

彼女の声が、歌が体中に入り込むような感覚がする。

そして気づいたら、涙が溢れていた。

・・・明日学校に行こう。

なぜかそう思えた。

私はこの日から奏斗くんのファンになった。

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