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隣にいてくれるなら ページ9

Aside


A「デントは私なんかに着いてきて本当にいいの?」


デント「何回も確認しなくても僕の気持ちは変わらないよ」


もう何回この会話を繰り返しただろうか。


正直、デントが着いてきてくれたらどれほどいいだろうかと


願っている自分がいた。


だけどそれでデントに迷惑がかかったら…


一緒にいたくないって思われたら…


不安が募りに募ってなかなか受け入れられない。


そんな私にデントは向き合ってくれた。


この人なら本当に私の居場所を作ってくれるかもしれない。


A「これから、よろしくお願いします」


頭を下げる私を見るとデントはぱっと笑顔を浮かべ


デント「こちらこそよろしくね」


手を差し出してきた。


私はその手を力強く握った。


ポッド「やっと一緒に行くって決まったのか」


コーン「やれやれですね。お二人がお取り込み中の間に


晩ごはんを作っておきましたよ」


一時間ほどデントと話していたのを見かねた


ポッドとコーンが気を利かせて晩ごはんを作り


席のセッティングも済ませてくれていた。


そこには4人分並んだ食事があった。


A「私もいいの?」


ポッド「何言ってんだ、デントの仲間は


俺たちの仲間だからな。一緒にテーブル囲むくらい


普通のことだろ?」


コーン「遠慮しないで召し上がってください」


なんか、久しぶりな感じがする。


こうして誰かと喋りながら食事をするの。


4人で囲む食卓はとても明るいものだった。


A「こんなに美味しい料理食べたことない」


コーン「お褒めに預かり光栄です」


ポッド「こっちのスープも飲んでみてくれ!俺の自信作なんだ!」


デント「旅をしてるときは僕が毎日ごちそうするからね」


家族をなくした私に


こんなに楽しいことはないと決めつけていた。


だけどここから始まるんだ。


いつかポケモンたちとも仲良くなりたい。


デントと出会ってそんなふうに思えるようになった。


隣にいてくれるなら、変わっていけるかもしれない。


そんな気がしてならなかった。

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作者名:アイス最中 | 作成日時:2023年2月3日 21時

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