デントのこと ページ23
Aside
デントが異性として好きと言ってくれて
自分が思っている好きと同じ意味での好きだと理解すると
顔が熱くなった。
デントは泣く私を優しく包み込み頭を撫でてくれた。
特別な意味での好きがこんなにも嬉しいなんて。
まだデントのことは知らないことがほとんどだが
決して嘘をつく人でないことだけはわかる。
この人は私を受け入れてくれる。
そう信じてみたかったし、確信があった。
A「私はデントのこと、何も知らない。
だからデントのこともっと知りたい!
もしデントが立ち直れなくなるようなことがあったら
私が支えてあげられるように」
涙を拭きながら言うと
デントは自分のことを話し始めてくれた。
世界一のポケモンソムリエを目指して頑張っていること。
映画や地下鉄、釣りなど様々な趣味があること。
ポケモンの中で唯一チョロネコだけは嫌いなこと。
兄弟のことやジムのこともたくさん話してくれた。
特に趣味について話すときは嬉しそうに語っていて。
正直、少しやきもちを焼いてしまう。
ここ数日のうちに出会った私と
デントがずっと前から持っている趣味とでは
私の存在のほうが小さくなってしまうのは
仕方ないことなのかもしれない。
だけどそれが少し悲しくて。
デントの一番がほしい。
そんな欲が込み上げてくる。
サトシ「おーい、デント、A!」
あれこれ話をしているうちに
サトシとアイリスが戻ってきた。
どうやらツタージャをゲットできたようだ。
A「よかったじゃん」
「あぁ!」と答えるサトシは何も気にしていないようだが
アイリスは異様に私を見てくる。
アイリス「あれ、A涙の跡ついてる?!
なんかあった?!
もしかして、デントになんかされたとか?!」
やばい。これはどう返せばいいんだ?!
デントは私を助けてくれたほうなんだが…
デント「アイリス、Aが困ってるじゃないか」
私の肩を掴み自分の方に引き寄せながら言うデントに
納得していないようなアイリスだったが
サトシ「早く行こうぜ!」
サトシの一言でなんとか逃れることができた。
かと思った。
歩きだした途端、デントに手を取られ
指を絡められ気づけば恋人つなぎに。
A「ちょ、デントっ?!」
驚きを隠せない私と
恥ずかしさのかけらもなさそうなデントを見て
アイリスは何かに感づいたようだった。
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作者名:アイス最中 | 作成日時:2023年2月3日 21時