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僕が選んだ ページ16

デントside


事が落ち着いてサトシとアイリスが


ポケモンセンターに帰ってきてから


僕はアイリスも一緒に旅をすることを提案した。


サトシとアイリスが息ぴったりだと思って誘ったのもあるが


Aとサトシと僕だけで旅をしていると


今回みたいに誰かが一人になってしまうと考えたからだ。


アイリスも旅に出る気満々だった。


Aはまるで上の空で話しかけても返ってくるのは


「うん」という感情のこもっていない返事だけだ。


デント「A、ちょっとだけ二人で話したいんだけど」


A「・・・うん」


それにも彼女は小さく返事をするだけだ。


デント「サトシ、アイリス、僕らは先に


個室に行ってるから。明日からよろしくね」


サトシ「ああ。おやすみ!」


アイリス「おやすみ!」


僕はAの手を引いて僕の個室に連れて行く。


Aをベッドに座らせて本題に入った。


デント「どこか体調悪いの?」


A「・・・悪くない」


デント「さっきから様子がおかしいから


どうしたんだろうと思ってたけど・・・


なんとなく君が今考えてることわかったよ。


今日のムンナのことで一緒に旅をしようって言った


サトシを一人で行かせてしまったことで


悩んでるんじゃないかな?」


Aはしばらくは無言だったが少しずつ話してくれた。


A「・・・私のせいで


サトシもそうだけど・・・


特にデントに我慢させちゃうと思うと


とても一緒に旅なんてできない・・・


今日だって私がいなかったら


サトシに着いて行ってたでしょ?


耐えられない、そんなの。


自分のせいで誰かを不幸にしちゃうとか


・・・そんなの、最低じゃんか・・・」


Aの声は震えてうつむいている顔から


涙がこぼれ落ちる。


【ギュ】


デント「最低なんかじゃないよ。


Aと旅をすることだって、今日Aと


ポケモンセンターに残ったのだって


僕が選んだことなんだから。


そんなふうに僕のこと考えてくれる君のことを


最低だなんて思うわけないじゃないか!」


Aの言葉を聞いて居ても立っても居られなくなり


気づけば彼女を抱きしめてそう口走っていた。

好きだから→←メリット



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作者名:アイス最中 | 作成日時:2023年2月3日 21時

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