第三章［星空と満月と］ ページ9
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「でも、ほんと驚いたな。君がマグル生まれだなんて、さ」
ロン・ウィーズリーはAのペットの白猫とハーマイオニーのクルックシャンクスがじゃれ合っている様子をちらっと伺いながらそう言った。第三学年になったAはハリー達に誘われて、一緒にホグワーツに向かう羽目になってしまったのである。
「ふふ…。幻滅したでしょう？隠していたこと」
Aは申し訳なさそうに眉を下げる。
「そんなわけないわ、A。むしろ貴女まで同じ生まれだったなんて、私とっても嬉しい…」
「ごめんなさい、スリザリン生にバレるのが怖くて教えられなくて」
「どうして帽子は、君をスリザリンに組み分けたんだろう？」
ハリーがそう言うと、Aは「そこが問題よね」と蛙チョコを口に放り込んだ。
実のところ彼女の組み分けは時間を要した割に、帽子はハリーポッターと同じように彼女の意見を聞いてくれたわけでは無かった。帽子はひたすら一人(一つ？)で頭を悩ませていたのだ。つまるところ彼女はスリザリン生になるべくしてなったのだと言える―自分で寮を選んだわけではないのだから。
「Aってスリザリン生らしい所はいっぱいあるけど、何故だか話しかけたくなっちゃうんだよなあ」
ロンの呟いた一言が、学校中のAと仲良くしたがっている生徒たちの心を代弁していた。
「おかしいわね。私はみんなに嘘をついていたのよ。多くのスリザリン生よりももっと悪い人間なのに」
「それでも、君は―」
ハリーは黙った。おかしいのは汽車の方だ。減速している。ロンは「もうすぐ御馳走なのか？」と目を輝かせていたが、そんなはずはない。Aはどうもおかしいと思った。ハリーとハーマイオニーも眉をひそめる。
「どうしたのかしら」
遂に汽車はその場に停車してしまった。それどころではない、明かりまですっかり消えてしまった。窓の外もまだ夜ではないのに真っ暗だ。
彼らは背の高い、ベールに包まれたような生き物を見た。「吸魂鬼だわ…」とAが呟くのと同時に、コンパートメントのドアが開かれる。今まで眠っていたかのように見えた一人の大人―ハーマイオニーによると、リーマス・ルーピン―が、杖を片手に立ち上がった。
「エクスペクト・パトローナム！！！」
Aも同時に杖を振った。
Aの守護霊が最後のディメンターを追い払うと、ハリー・ポッターは床に崩れ落ちた。
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悠 - 最近この小説を知って面白くて読んでます！貴方様の小説すごく面白いのでゆっくり待っています！頑張ってください！ (2021年2月20日 21時) (
レス) id: e6d54d0e11 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - すごく面白いです!！！たのしみです (2021年1月13日 1時) (レス) id: 50dc2b53cf (このIDを非表示/違反報告)
梨雪(プロフ) - ピンクジョイさん» ありがとうございます(T_T)励みになります...！もう少々お待ちください...( (2020年12月29日 7時) (レス) id: 9863b06866 (このIDを非表示/違反報告)
ピンクジョイ(プロフ) - すごく面白くて読みやすいです！更新遅くてもいいので続き楽しみにしてます^^* (2020年12月11日 16時) (レス) id: eb4e569138 (このIDを非表示/違反報告)
梨雪(プロフ) - tokitaさん» ありがとうございます(T_T)最近忙しくて思うように更新出来ていないのですが必ず続き出します、、、！！！ (2020年11月28日 18時) (レス) id: 1aa1f35963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨雪 | 作成日時：2020年8月29日 10時
