32.また貴利矢と、、 ページ33
夜の風は涼しくて、居酒屋で盛り上がって火照っていた頬を優しく冷やしてくれる。
その夜風の冷たさが酔いの回ったAを少しずつ冷静に戻し、貴利矢の背中に背負われて、自分が彼の肩首に頬を寄せている事に気付いて恥ずかしくなるが、どうしてこうなっているのかが思い出せないまま、貴利矢の部屋に着いた。
貴利矢「Aちゃん、着いたよ」
降ろされたソファでゆっくり起き上がろうとしたが、夜風に当たり多少冷めたとはいえかなりアルコールの回ったAは頭がクラクラした。
ぼんやり視界に入る貴利矢の部屋は、一度だけ来た記憶とほとんど変わらない。
このソファもテーブルも本棚も何となく覚えてる。
あの夜もこんな風に思い切り酔ってこの部屋に来た。
A『あ、、私、またやってしまった、、』
貴利矢「Aちゃん、大丈夫？」
貴利矢がソファの横に座り、優しく頭をポンポンと叩いた。にっこり笑う貴利矢の笑顔に、Aはまたあの夜のように間違いを犯してしまうのかと、クラクラする頭でぼんやりと考えた。
貴利矢「ポッピーもニコちゃんもAちゃんに飲ませ過ぎだな」
A「私もついつい、、」
貴利矢「Aちゃんさ、また飲み過ぎて自分にお持ち帰りかれちゃったよね」
貴利矢は意地悪な笑みになりAの手を握った。そのままその手をぐいっと引っぱるとAを抱き寄せた。
A「九条先生、、！」
思わず驚いたAに、強くAをだきしめたままの貴利矢がケラケラと笑うと、急に声色を変えて囁いた。
貴利矢「こんなに可愛いく酔っ払って男の部屋に来といてさ、何もされないと思ってる訳じゃないだろ？」
耳元を掠める貴利矢の妖しい声に身体がびくんとなる。
貴利矢「それともあの時みたいにさ、、、抱いて欲しいわけ？」
A「ち、違いま、、、きゃっっ」
Aは頭がクラッとした。でもそれは酔いで目が回った訳ではない。
貴利矢にそのまま勢いよくソファに押し倒されたからだ。
自分に馬乗りになった貴利矢を驚いて見上げる。貴利矢がどんな表情か見ようとするのに酔い過ぎて焦点がうまく合わない。
貴利矢「Aちゃん、ホントダメだよ。そんな顔して自分のこと乗せたいわけ？？」
Aは自分では全くわからない。
でも酔って火照った頬はピンク色に染まり、赤く熟れた様な唇が驚きで小さく震える。トロンと焦点の甘い瞳がゆらゆら揺れて、完全に貴利矢を煽ってしまっていた。
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大崎舞子(プロフ) - moon791さん» ありがとうございます！第2部までもうしばらくお待ち下さい♪ (2018年4月28日 9時) (
レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
moon791(プロフ) - 第２部突入ですか！続編を期待して待っています！ (2018年4月28日 7時) (レス) id: 5e8cd81772 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» どこかで言わせてみます♪ (2018年4月27日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - 大崎舞子さん» そんなん言われたら悶え死ぬ!!笑 でも‥言われたいっっ！（重症） (2018年4月27日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - ウルフさん» 只今、あんまりな夢主ちゃんなのでそのうち誰かに癒してらもらえるはず？？ (2018年4月27日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年4月12日 12時
