17.神の抜け駆け ページ18
黎斗になかば強引に手を引かれ駐車場に行き、Aの車に二人で乗り込む。
A「あの〜、何で黎斗さんが私の車を運転するんですか??」
一体何のつもりだろうと思って不思議そうに運転席の黎斗を見ると、目を細めてニヤッと黎斗が笑う。
黎斗「デートだ」
A「デート?!」
黎斗「まずは離れ離れになっていた君と私の2年間を埋めていこう」
黎斗は運転席から真顔でAを見つめる。イケメンフェイスにスイッチした黎斗に思わずAはドキンと胸が大きく鳴った。
黎斗とまだ付き合っていた頃、よく黎斗の運転でデートした。あの頃は大人の黎斗に憧れて、その横顔を見るだけで胸がときめいた。
その時の甘酸っぱい気持ちがふっと蘇り、Aが少し頬を染め、その頬に黎斗が嬉しそうに指を伸ばした時。
飛彩「いたぞ!!」
A「え??」
車と言う狭くて甘い密室に突如響く氷の様に不機嫌な冷たい声。
黎斗「ふんっ、見つかったか」
忌々しそうに窓から声の方を黎斗が見れば、白衣を翻してかけてくる飛彩と貴利矢。
貴利矢「おい、神!!抜け駆けすんなよ!」
黎斗「悪いが君たちにAは渡さないぞ!」
黎斗が思い切りシフトを入れる。
が。
ガックン、ガックン、、、ブルン、ストン。
、、、、、エンストした。
黎斗「くそっ!なんでこんな時代に君は化石みたいなマニュアル車に乗ってるんだ!!」
『miss!』の効果音と共にエンストしてしまった黎斗が逆ギレする。
A「いいじゃないですか!私はこのB4が好きなんです!発進出来ないなら降りますけど?」
黎斗「待て!今度こそ大丈夫だ!」
ブルルッブルルンッ!
黎斗「よし!私のAには指一本触れさせないぞ!!!ぶははははっ!!」
今度はうまく発車した黎斗が高笑いの声を残して駐車場から猛スピードで飛び出した。
それを悔しそうに飛彩が睨みつける。
飛彩「追いかけるぞ!!」
貴利矢「了解!大先生のポルシェどこだよ?」
飛彩「違う!お前が変身しろ!」
貴利矢「何で?!」
飛彩「俺の車を取りに行く間に見失ったらどうするんだ!早く変身して俺を乗せろ!!」
貴利矢「大先生、顔が必死過ぎて怖えよ!」
飛彩「つべこべ言うな!Aを奪われてもいいのか?!」
貴利矢「はいはい、わかったって。乗せてやるよ。変身!」
バイクになった貴利矢に跨り、飛彩は黎斗の車を追って駐車場を飛び出した。
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大崎舞子(プロフ) - moon791さん» ありがとうございます!第2部までもうしばらくお待ち下さい♪ (2018年4月28日 9時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
moon791(プロフ) - 第2部突入ですか!続編を期待して待っています! (2018年4月28日 7時) (レス) id: 5e8cd81772 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» どこかで言わせてみます♪ (2018年4月27日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - 大崎舞子さん» そんなん言われたら悶え死ぬ!!笑 でも‥言われたいっっ!(重症) (2018年4月27日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - ウルフさん» 只今、あんまりな夢主ちゃんなのでそのうち誰かに癒してらもらえるはず?? (2018年4月27日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2018年4月12日 12時