12.黎斗の懺悔 ページ13
驚いてAは一気に覚醒した。目の前には眠った自分に上体をかがめて覗き込みむ黎斗の笑顔があった。
A「黎斗さん?!?!」
慌てて起き上がりベッドの上に座るAをニコニコ笑いながら見ると、自分もAの横に腰掛けた。
黎斗「久しぶり」
その顔。その声。
Aにとってはあまりに魅了的過ぎてゆっくり眠ろうとしていた胸はまたドキドキとうるさく鳴る。
黎斗「まさかこんな所でゲーム病になった君と再会するとは思わなかったよ。君と別れたのはもう2年くらい前かな、、、」
A「そうですね」
黎斗「あの時はまだ私も若かった。心から君を愛していた。だからどうしても君を失いたくなくてあんな事をして、、、心から悔やんでる。本当にすまなかった。」
A「私こそごめんなさい。あんなに黎斗さんが一生懸命向き合ってくれていたのに、、、」
あれは貴利矢の事で飛彩と別れて自暴自棄になっていた頃。研修医も終わり産婦人科に入局してしばらくした頃。26歳くらいだっただろうか。
あまりに精神的に落ち込んでいたAに友人がコンパに誘ってくれた。
これまで、医大に入ってすぐ大我と付き合って、その後は飛彩。ずっとフリーの時間が無かったから、Aは初めてのコンパだった。
相手は歯科医や税理士にゲーム会社社長と少し年上の魅力的な男の人達ばかりだった。
そんな中、黎斗がAに帰りに声を掛けて来た。
黎斗「あの、良かったらもう一件行きませんか?」
背が高くて優しくて、綺麗な目。そんな黎斗に微笑まれて誘われれば断れるわけなんかない。
ずっと彼氏はいたけれど、それ故に恋愛に慣れていないAは黎斗の手の上で簡単に転がされ、すぐに黎斗に夢中になった。
医学部と病院の狭い世界の男しか知らなかったAには黎斗が別世界の王子様に見えた。
何をしても余裕があって、妖しいほどに優雅。
甘く見つめられるとそれだけで顔が赤くなり、抱きしめられてキスをする。大我や飛彩と違ってどこまでも甘い魅惑の言葉を囁く黎斗にAはすぐに骨抜きにされた。
抱かれる前も、甘い言葉を囁かれながら優しくキスをされ、耳も首もAが耐えられない程に黎斗の唇に身を捩り、それだけでも甘い悲鳴をあげさせられてやっと抱いてもらえた。
だけどあまりに愛され過ぎて、、、黎斗の目の奥の自分を独占したいと言う欲望が怖くなって、少し距離を置きたいと言ってみた。
そこで黎斗の態度が豹変した。
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大崎舞子(プロフ) - moon791さん» ありがとうございます!第2部までもうしばらくお待ち下さい♪ (2018年4月28日 9時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
moon791(プロフ) - 第2部突入ですか!続編を期待して待っています! (2018年4月28日 7時) (レス) id: 5e8cd81772 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» どこかで言わせてみます♪ (2018年4月27日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - 大崎舞子さん» そんなん言われたら悶え死ぬ!!笑 でも‥言われたいっっ!(重症) (2018年4月27日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - ウルフさん» 只今、あんまりな夢主ちゃんなのでそのうち誰かに癒してらもらえるはず?? (2018年4月27日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2018年4月12日 12時