206.神からの手紙 ページ38
A「はぁぁあ、疲れました〜」
ぐったりしたAが、CRに戻ってきた。
A「あれ?黎斗さんは??何で鏡先生達まだ帰ってないんですか??」
飛彩「A、ちょっと座れ」
A「はい、、?」
大我「俺達からってのもおかしな話なんだが、、」
貴利矢「神から伝言を預かってる」
いつになく奥歯に物が挟まったような言い方の三人とソファに座り、Aは首をかしげる。
貴利矢がゆっくりと黎斗のノートパソコンをAに差し出す。
A「黎斗さんのパソコン?」
貴利矢「そう。神、Aちゃんに手紙書いたってさ」
A「手紙??」
訝しみながらパソコンを開く。
『Aへ
これを読み始めた君はまだ何のことかわからないと思う。
突然で勝手な私を許してくれ。
私は君と別の道を歩むことにした。
本当は前から色々考えていた。近い将来の事。
私では君を幸せにできない。
私では、君の望む幸せを与える事は出来ない。
普通の女が望むような良い夫になんかなれないし、子供の良き父親になんてなれるはずもない。
今はまだ君も私も若くて、今が幸せであれば満たされる。
だがほんの数年後には、君の求める幸せは今とは違うはずだ。
君の求める幸せを君にもたらすのは私では無理だ。
だからこのまま、君を愛し、これ以上いたずらに年月を重ねる事は、君を愛する私に許されることでは無いと思う。
私は自分の才能に取り憑かれていると分かっている。
だから、君の望む幸せを正常に判断できるうちに君の前から去ることにした。
A、これだけは分かってほしい。
君を捨てるんじゃないんだ。
私が君の将来ににふさわしくないから、去るだけだ。
私がどれだけ君を愛しているか、きっと君にさえわからないだろう。
直接伝えずに去る私のわがままを許してくれ。
Aの顔を見たら、きっとこの決心が揺らぐから。
また君を抱きしめて離せなくなるから。
Aと過ごしたこの素晴らしい日々は私の中でずっと大切にしまっておくよ。
愛しているから。
本当に君の幸せを願っている。
どうか自分勝手な私を許してほしい。
君と一緒に未来を歩むことの出来ない私を許してくれ。
願わくば、私と出会った事を後悔しないでもらえたなら、思い残す事は何もない。
檀黎斗神』
Aは何も言えず突然の事に涙が出るばかり。
「黎斗さん、、そんな、、私、、どうしたらいいの、、、」
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大崎舞子(プロフ) - こはるさん» 初めまして!グラファイトのかっこよさを知っている方に読んで頂けて嬉しいです!いいですよね、グラファイト!トキメイテいただけて光栄です! (2018年7月4日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - はじめまして、大崎さんのグラファイト作品を全て読ませていただきました!最近エグゼイド を全話見てグラファイトのかっこよさにノックアウトされた者です。大崎さんの書くグラファイトが素敵すぎて時間を忘れて読まさせていただきました。もうトキメキました。 (2018年7月4日 9時) (レス) id: dfc6dee562 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - 大崎舞子さん» 返信まで有難うございます。また、短編や新作も楽しみにしております。 (2018年2月5日 20時) (レス) id: 6877703fa1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - しゃけさん» こんばんは!読んで頂いてありがとうございます!とても嬉しいコメントです!!趣味で始めたものを素敵と言っていただいて感激です。またよろしくお願いいたします! (2018年2月5日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - こんばんは。全て読ませていただきました。とても好きな話調で、続きをどんどん見たくなって舞子さんが投稿されているお話を全て一気に読んでしまいました。素敵なお話これからもお待ちしてます、ずっと応援していきたいと思います。 (2018年2月5日 17時) (レス) id: 6877703fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2017年12月21日 6時