203.バグスターに。 ページ35
「黎斗さ〜ん♡」
軟体動物の様に酔っ払ってぐにゃぐにゃになって帰宅したAに飛びつかれた黎斗は、Aと一緒にソファに座る。
「飲みすぎだな、A」
「たくさ〜ん飲んできました!」
「言わなくてもわかる」
「結婚式、素敵でしたよ〜!花嫁さん、キラキラして、、凄くきれいで、幸せそうだったな〜」
「へぇ、そう、、」
「私もウエディングドレス着て、みんなに祝福されたいなぁ、、」
そう言ってAは黎斗の胸に顔を埋めた。
「私、、黎斗さんとは結婚出来ませんよね、、、」
「A、、」
「だって黎斗さんはバグスターし、衛生省管理下の超危険バグスターだし」
Aは黎斗の胸に顔を埋めたままぎゅっと抱きつく。
「でも黎斗さんのこと大好きなんです。だからずーっと一緒にいて下さい」
「私もAを愛しているよ」
可愛いAの頭を撫でようと手をそっと伸ばした時、Aが顔を上げて黎斗を見た。
「、、、泣いてるのか?」
「お願い、黎斗さん。私をバグスターにして」
「何を言ってるんだ、、、」
「バグスターになれば黎斗さんとずっと一緒にいられるから。結婚とか犯罪者とかそんなこと関係なくなるから、、、だから、、黎斗さん、、、お願い。私をバグスターにして下さい」
「A、酔っ払ってるんだろ?」
「はい、、、黎斗さんの事が好きなに、、今がすごく幸せなのに、、、急に悲しくなっちゃって、、、飲み過ぎですね、、」
黎斗は涙をこぼすAを強く抱きしめる。
「A、私は本当に君を愛している。どんな事があっても、私のこの気持ちに嘘など無いと憶えていてくれ」
愛しいAの頬に伝う涙を指でそっと拭いてAに口付ける。
「初めて会った時から私の心は君に捕まえられたままだよ。今もこれからもそれは変わらない」
「わたしもそうです」
「大好きだ」
黎斗に抱きしめられ、何度も愛を囁かれながら愛される。酔いの回った感覚のどこかは冴えていて、必死で黎斗を求めている様だった。
いつもよりも熱く深く求められて、自分がどれだけ黎斗に愛されているのか分かった。
黎斗と共にどこかに消えてしまいたくなる。
未来のことなんか考えず、ただ2人だけで今この時を永遠に漂う事が出来るなら、明日なんか来なくてもいい。
私は黎斗さんがいれば他に何もいらない。
だからずっと黎斗さんの腕の中で目が覚めなければいいのに、、、。
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大崎舞子(プロフ) - こはるさん» 初めまして!グラファイトのかっこよさを知っている方に読んで頂けて嬉しいです!いいですよね、グラファイト!トキメイテいただけて光栄です! (2018年7月4日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - はじめまして、大崎さんのグラファイト作品を全て読ませていただきました!最近エグゼイド を全話見てグラファイトのかっこよさにノックアウトされた者です。大崎さんの書くグラファイトが素敵すぎて時間を忘れて読まさせていただきました。もうトキメキました。 (2018年7月4日 9時) (レス) id: dfc6dee562 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - 大崎舞子さん» 返信まで有難うございます。また、短編や新作も楽しみにしております。 (2018年2月5日 20時) (レス) id: 6877703fa1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - しゃけさん» こんばんは!読んで頂いてありがとうございます!とても嬉しいコメントです!!趣味で始めたものを素敵と言っていただいて感激です。またよろしくお願いいたします! (2018年2月5日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - こんばんは。全て読ませていただきました。とても好きな話調で、続きをどんどん見たくなって舞子さんが投稿されているお話を全て一気に読んでしまいました。素敵なお話これからもお待ちしてます、ずっと応援していきたいと思います。 (2018年2月5日 17時) (レス) id: 6877703fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2017年12月21日 6時