『社長と神』第五部

190.水槽クイズ ページ22

ピエロ「あれ？お楽しみ中でしたか？これはこれはお邪魔してすみませ〜ん」


これからと言うところで水を差された大我は舌打ちをする。
ゾンビから脱出出来たのでまた周囲がパッと明るくなった。


意識が覚めたAは自分の状況を確認した。


大我の腕の中でスクラブは胸まではだけられ、大我の唇がすぐ近くにある。



「ちょっと！！何やってるのよ！！」


大我の顔を両手で押しのける。


「お前だってその気だったろ！」


「ゾンビの中でそんな気になる訳ないでしょー！！」


「助けてやった俺に惚れ直したんじゃねーのかよ？！」


「そりゃ、大我くんが来てくれて嬉しかったけど、、」



ピエロ「お取り込み中すみませーん。先に進んでもいいですか？」


次の脱出はクイズだ。
1人が水槽に入り、もう1人が回答者になる。
問題が不正確になるたびに水槽に水が溜まる。



「おいおい、、水が溜まったら中の奴、死ぬじゃねーか！！」


「もちろん！さぁ、どちらが水槽に入りますか？？」


「俺が入る！」


「ダメだよ！」


「お前が答えろ！俺はお前に水が溜まってきたら冷静に答えられない自信がある！」


「私だってそうだよ！」


「俺はお前を守るって決めたんだ。危険な方にお前を行かせるわけには行かねんだ」


「大我くん、、」


そう言って大我は大きな水槽に入る。



「花家先生、カッコいいなぁ〜。惚れちゃうね！ではA先生、クイズ出しますよ！」



Aは、ゴクリと息を飲んだ。



「この水槽クイズが最終の部屋です！A先生かわいいから大サービス！医療の問題にしますね！じゃあ第1問！」




「膵頭十二指腸合併切除と癒着剥離術、合わせて保険点数は何点でしょ〜？？」



「えーー？！そんなのわかるわけないよ！！」



「はい、残念！じゃあお水〜」


大我の足元に水が溜まる。その後も医療とは名ばかりの臨床では分からない問題だらけで水は大我の顎まで来た。



「大我くん、、どうしよう、、全然わかんないよ」


Aは泣きそうになりながら、水槽の中で水に浸かる大我を見た。



「大丈夫だ。頑張れA」



「はい、次の問題！これ間違えると花家先生の頭まで水に浸かっちゃうよ！慎重にね、A先生！」



「帝王切開の後になる中耳炎の起因菌はなんでしょう？」



「帝王切開の後の中耳炎？！そんなの知らない、、、」


「さぁ、制限時間は10分あげるね！考えるもよし最期に愛を語るもよし。ひゃひゃひゃ」

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