189.dead or love ?? ページ21
Aはどこをどう走ったのか分からない。
ゲームだと思っても、リアルに襲ってくるゾンビに叫び声を上げて逃げるしかない。
自分は仮面ライダーじゃない。
武器もない。
大我とも逸れ、絶望的で涙が溢れた。
走りつづけた足は痺れて感覚が無い。
怖くて怖くて、心の中で大我を呼びつけた。
またゾンビたちがAを見つけてやって来た。Aは残り少ない力を振り絞り逃げる。
だが運悪くAが逃げた先は行き止まり。
振り返ると無数のゾンビが迫っていた。
最後の力でAは叫んだ。
「大我くんーーーー！！！！」
でも目の前にはゾンビだけ。うずくまるAの腕を、1人、また1人とゾンビ達が冷えた手で掴む。
恐怖と絶望とで意識が飛びかけた時、遠くで大我の声が聞こえた気がした。
突然、轟音と共に目の前が真っ白に爆発した。
何度も何度も轟音は響き、地鳴りがする。
白煙の上空で、ジェットコンバットが乱射しているのが見えた。
「A！！！」
辺りのゾンビを殲滅させ、変身解除さした大我がAを抱きおこす。
「A！大丈夫か？！おい！」
大我の顔を見ると安心して全身の力が抜けてしまった。安堵でポロポロと涙が出る。
「大我くん、、怖かった、、」
「手を離して悪かった。もうお前を離さないから」
大我はギュッとAを抱きしめる。恐怖でいっぱいだったAに大我の胸も腕も暖かさも全てが安心に変わり、目を閉じると少しずつ意識が靄にかかる。
唇に大我の暖かさが触れたのが分かった。
でもAにとってそれはキスと言うよりは、大我の暖かさを感じる一部に過ぎ無い。
極限まで恐怖のストレスに晒されていた脳は無意識のうちに、目の前にある暖かさを求めて、大我に腕を回してしまう。
「A、、」
唇に触れる大我の甘い感触は、Aの首や鎖骨を優しく辿る。
大我はAの好きな場所を知っている。
耳を甘噛みして優しく口に含めば、Aは甘えるような息を鼻から漏らす。
愛し合っていた頃と変わらないAの反応に大我はそのままAが欲しくなる。
「大我くん、、ダメだよ」
「ダメって感じじゃねーけどな」
自分に腕を絡ませたままのAの言葉に説得力は全くない。
「疲れて眠たいだけなの、、」
「なんだよ、それ」
Aを無視して強く口付けた所で大きなアラームが鳴り響いた。
「は〜い、3時間終了でーす！！」
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大崎舞子(プロフ) - こはるさん» 初めまして！グラファイトのかっこよさを知っている方に読んで頂けて嬉しいです！いいですよね、グラファイト！トキメイテいただけて光栄です！ (2018年7月4日 19時) (
レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - はじめまして、大崎さんのグラファイト作品を全て読ませていただきました！最近エグゼイド を全話見てグラファイトのかっこよさにノックアウトされた者です。大崎さんの書くグラファイトが素敵すぎて時間を忘れて読まさせていただきました。もうトキメキました。 (2018年7月4日 9時) (レス) id: dfc6dee562 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - 大崎舞子さん» 返信まで有難うございます。また、短編や新作も楽しみにしております。 (2018年2月5日 20時) (レス) id: 6877703fa1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - しゃけさん» こんばんは！読んで頂いてありがとうございます！とても嬉しいコメントです！！趣味で始めたものを素敵と言っていただいて感激です。またよろしくお願いいたします！ (2018年2月5日 19時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - こんばんは。全て読ませていただきました。とても好きな話調で、続きをどんどん見たくなって舞子さんが投稿されているお話を全て一気に読んでしまいました。素敵なお話これからもお待ちしてます、ずっと応援していきたいと思います。 (2018年2月5日 17時) (レス) id: 6877703fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2017年12月21日 6時
