双子、なのになぁ‥‥。【おそ松さん】

〜32松目〜 ページ35

･







どっ、どうしよう･･･



これって対応した方がいいよね……？









『いっ、いらっしゃ、いませ･･･！なにかお探しですか･･････？』



いつものようにハキハキ喋れない事に少し苛立ちを覚えながらも体は少し震えている









必死に笑顔を作りながらもカタカタと震える手をもう片方の手で必死に抑える






こわい

こわい









なにか、言われるのかな


また、邪魔だって、言われるのかな･･･









なんて、思ってたのに









カ｢･･･いや、今日はズボンを新調しようと思ってな･･･｣






『･･･へ、あ、あぁ、ズボンですね、畏まりました』









てっきり、また文句を言われるのかと思ってたから呆気に取られてしまった






でも、普通に話せてる･･･？








お客さんと店員だけど、久しぶりにこんな風に話せた気がする









『ありがとうございました、またお越しください』



カ｢あぁ、ありがとな、"A"｣









『！！！･･････』







ニコリと微笑み、店の扉から出ていくカラ松さんになんて言えばいいのかわからず、頭を下げて見送る





なんか、あんな優しい感じで名前を呼ばれたの、久しぶりかも









すこし、嬉しいな･･･



その後は、ただひたすら接客をして、午後4時、私の仕事終了時間になった









私は、店長に挨拶をし、店を去った




カランカラン









聞き慣れた、心地の良い鈴の音を聞きながら



『･･･もう、ここに来るのも終わり、かぁ･･････』









なんて、ボソッと呟いた


そんな私の呟きは、誰にも聞かれずに消えていくはず









なのに









カ｢･･･どっ、どういう事だ･･････？｣




『！？！かっ、カラ松･･･さ･･･っ』









店を出たすぐ横の所に、彼がいた



なんで･･･？









『どっ、どうして･･･』




私が呆気に取られたまま問うと









カ｢いっ、いや、少し話をしたいと思って待ってたんだが･･････｣







彼も、私の呟きに驚いたのか、少し焦っている









カ｢そっ、それより、どういう事なんだ･･･？終わりって･･･｣





やっぱり









そう、なるよね･･･




私は、さっき呟いた事を後悔した

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