未来を変えるための【烏丸京介】

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道中何も会話は無い。お互い警戒しているみたいだ。

拘束をしないのは私が何も攻撃する手段がないと分かっているからだろう。もちろんその通りだが


｢着いた｣


川の真ん中に建物が建っている。

ここが拠点なのか？大きさは大したことないが年季が入っている。とはいえ見た目で判断するのは間違っているだろう。これだけ周りがボロボロだったのにここは問題ないのだから。


｢おーい烏丸！｣


後ろから息を切らしながらメガネを掛けた人が走ってきた。


｢その子か？｣

｢はい。遠征艇近くで見つけました｣

あまりにも自分の情報が他の人にも伝わっていることに驚く。
私を連れてきたこの人物はなにかよく分からないことをいつの間に行っていたのか。

｢そうかそうか、よく連れてきてくれたな！よし、まぁ入ってくれ｣


案内されるまま建物の中へ。

メガネの人にはなぜか歓迎されている。あの最初の3人のような雰囲気は感じられない。

もしかしてこれも何かの作戦だろうか？とさらに緊張を強めた。


中には誰もいない。ソファに座らされ向かいに2人が座った。


｢よし、急で混乱しているようだから説明してやらないとな。俺の名前は林藤匠。ボーダー玉狛支部支部長をしている。こいつは烏丸京介

名前を聞いてもいいか？｣

｢...A・エリン｣

｢Aか。いい名前だな｣


自己紹介をし合う。まさかこれで終わりではないだろう。

支部長はうーん、と顎に指を当てさする動作をする。


｢単刀直入に言う。どうしてここに来た？｣


遠回りな質問は面倒だと言わんばかりなドストレートな問いかけが飛んできた。

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