もう1人のマイキー【東卍】

6話 どうしてこうなった ページ8

拝啓、兄貴。そっちでも元気にしてますか？オレはというと、絶賛双子の尻拭い中です。



「「「お疲れ様です！総長！！」」」


『……後で覚えとけよあのたい焼き野郎』


Aの右後ろにはドラケン。そしてその前には東京卍會と刺繍された特攻服をきた不良がずらりと並んでいる。内心帰りたいと思いながらAはその真ん中を進んでいく。なぜこんな事になったのか。それは今から数時間前まで遡る。


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佐野家



いつものように自室でマンガを読んでいると、突然鳴り響く着信音。相手を確認すると画面に並ぶ文字は三ツ谷の3文字。三ツ谷隆は東京卍會弐番隊隊長である。面倒見がいい性格をしており、何かとAの事も気にかけてくれている。



『おーす、どした？』


三「A！マイキー家いる！？」


『万次郎？いるけど』


三「本当か！？悪い変わってくれ！！」



物凄く切羽詰まった声で喋る三ツ谷に少し動揺しながらマイキーの部屋を覗くがもぬけの殻。庭に行っても姿はない。じいちゃんは既に布団に入ってるし、エマは今風呂に入っている。んんん？アイツどこ行った…？と部屋中ウロウロしていると居間から謎の呻き声が。もしかして…



『…万次郎？』


マ「うっ……助けてA……」



瞬間ゾッとAの背筋が凍る。イヤな予感が頭の中をよぎり、心臓がはやまる。万次郎！！！？とソファで横になる片割れに叫び慌てて近寄ってい「たい焼き食べ過ぎて腹いてぇ…」『は？』

たい焼き 食べ過ぎて 腹が 痛い…？



『一生苦しんでろ』


マ「あ？ケンカうってんの？」



自業自得過ぎて怒りを通り越してもはや呆れの域だ。確かに今日は晩ごはんの前にえらく食べており、エマが食べすぎ！と注意をしていたのを思い出した。三ツ谷から電話、と絶賛腹痛と対峙しているマイキーに携帯を渡す。時間から察するに今日は集会があるのだろう。にも関わらず一向に現れない総長。恐らくケンチンが万次郎の携帯にかけているはず。着信履歴エグそ…。総長が不在となると自ずと集会自体も無しになるであろう。そう踏んだAはマイキーと三ツ谷の会話を半分聞き流す。
話がついたのかマイキーが「さんきゅー」と携帯を返しながらこう言ってきたのだ。



マ「Aオレの代わりに集会行ってきて♡」


『…………………は？』



はあああああああああああ！！？？？

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