file.01 sidestory ページ5
宜｢今回は俺たちだけで対処できると思います。新人には気の毒ですが、ある意味好都合かと｣
｢分かった。報告書は明日で構わない。それじゃあ｣
携帯端末を切る。１日の仕事が終わり帰宅した途端事件発生。我々刑事課の時間に潜在犯は合わせてくれない。
｢(当たり前すぎたか…)｣
ふー…長いタメ息を吐きながらソファに深くもたれかかる。数秒の間目を閉じていると紅茶のいい匂いが鼻腔を擽る
槙｢今日もご苦労様、柚護｣
槙島聖護。僕の双子の兄であり良き理解者だ。双子の場合、兄と弟というカテゴリー分けはあまり意味が無い気がするがそこは置いておこう。お礼を言いながら紅茶を受け取る。アールグレイか…
槙｢また事件、かな？｣
｢廃棄区画に逃げ込んでるらしい。おまけに人質付きときた｣
槙｢行かなくてもいいのかい？｣
｢聖護は行ってほしいの？｣
まさか。そういうと頭を撫でてきた。聖護にとって僕はまだまだ子どもの部類らしい。それに甘えて肩に頭を乗せる。この時間が僕にとって一番の幸せだったりする。
槙｢柚護が内で頑張ってくれているんだ。僕もそろそろ動かないとね｣
｢！それじゃあ…｣
槙｢準備は整ったよ｣
新しいオモチャを見つけた聖護の笑みはとても綺麗で、それにつられて自然と自分の唇が弧を描いていくのが分かる
｢真の人間は誰もが原因であり、国であり、時代である｣
槙｢ラルフの自己信頼か。嬉しい事を言ってくれる。それはもちろん柚護も含めて、だけどね｣
さぁ、大舞台の始まりだ――――
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一方その頃〜な柚護sidestoryです
日本語ってむずかすぃー
(引用文献 ラルフ･ウォルドー･エマソン｢自己信頼｣)
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作者名：まっぽ | 作成日時：2015年4月18日 22時
