帯 ページ8
≪風柱 不死川 実弥 視点≫
「お口に合いますか?」
「ああ、うまい」
「良かったです」
Aが作ってくれた飯
正直「うまい」だけじゃ足りない
嬉しくて嬉しくてたまらない
まだ夢なんじゃないかと思ってしまう
目が覚めたらやっぱりAはいなくて
ああ、幸せな夢だった、とまた絶望するのだろうか
「湯を沸かしたから先に入れ」
「はい、ありがとうございます」
「俺は部屋にいるから湯浴みが終わったら呼べ」
「はい」
それからしばらく
「あの…すみません」
俺の部屋に声がかかる
湯浴みをするには早すぎる
『日常生活も覚えている』
胡蝶の言葉を信じていたが湯浴みがわからねェーのか?
「どーした?」
戸を開けると服を乱したA
「っな、おい、大丈夫か!どうした!」
「お休みのところすみません。
あの…この帯が、緩めなくて…」
「お、帯?」
そういえばこいつ、いつも男の格好だったからこんな帯知らねェーか
ったく、心配させんなよ
「ほら後ろ向け
ほどいてやる。前押さえとけよ」
「はい」
「よしっ、今度は前向け」
ゆっくりと帯をほどいていく
なんか脱がせてるみたいだな
そう考えてしまうと顔がだんだんと熱くなってくる
「不死川さん、ありがとうございます!」
ほどいた帯を手に取ると
肌着が露になってそこから肌が透けてる
「っ!おい!」
「へ?」
「前っ!前押さえろ」
「あ、すみません」
ありがとうございました、とぱたぱたとかけていく
あー、なんだよ、あれ
生殺しかよ
あー
体と顔が激しく火照る
そのうち、聞こえてくる湯浴みの音にいっそう火照りが強くなる
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作者名:りん | 作成日時:2019年11月19日 22時