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誘惑 ページ7

≪風柱 不死川 実弥 視点≫


「お邪魔します」



おどおどと屋敷に入るA



「ここがお前の部屋」


屋敷のなかを一通り案内する


「俺の部屋は隣だからなんかあったらすぐに呼べ」


「はい、ありがとうございます。
あ、あの、ここには私たちしかいないんですよね?」


「…ああ」


「なら!私が夕餉を作ってもいいですか?」



正直驚いた
俺との2人暮らしが嫌で蝶屋敷に戻る、と言われるかと思った


Aの提案にのると
台所で今ある材料を使って手際良く何かを作っている






艶やかな着物を着たAが台所にいる


その姿が信じられなくて、目を離すのがもったいなくて、まぶたに焼き付けるほどにその姿を見続ける



「不死川さん?」



凝視されて不安になったのかAが俺の前に来る
俺を見上げる紅の瞳



「あー…」



我慢できねェ



「わっ」



Aを胸に抱き寄せる
こいつの甘い香りに誘惑される



「その着物……」


「?」



欲しい
Aがどうやっても欲しい





「似合ってる。
すげぇ似合ってる」



「あ、ありがとうございます」




絹のように柔らかい髪が頬をくすぐる

もう絶対に離さない

帯→←甲斐甲斐しい



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作者名:りん | 作成日時:2019年11月19日 22時

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