死後、第２ステージは横浜で。

死後のレポート７ ページ7

さて、今日は何処へ行こうか
思っていたよりこの街、横浜は広く、
そして綺麗 、だ。


裏路地には猫の溜まり場を見つけたり
夜の繁華街はナンパされない限り
ゲーセンで遊び歩く。
ああ、本当、何処へ行こうか迷う。
折角の学生の休日、土曜日だ。


美味しいものを食べ歩きしようかなあ？
この体は本当に助かる。
前世と比べると未だこちらの方が良い顔つきのうえ、太り難いのだ。
前にお菓子一気ぐいをしても体重は1キロも増えなかったのだから。



…ふむ、今日は女の子らしくカフェ巡りでもしようかな？
と、なると流石にぼっちはキツイ。

誰か誘って一緒に行動しよう。
と、休日の過ごし方を決めた時、



────ピンポーン
…来客？宅配便は頼んでないよな
となると誰だ？


──ピンポーンピンポーンピンポピンポ…

『はいはいはいはいはい！』
全く誰だこんなにインターホン連打する奴…！


ガチャ、とやけに高価な家の扉を開ける
『どちら様でしょう、か…？』
「おー、いたいた！今暇？」
『か、奏多？！どったの、休日に、、
てか、私の住所教えたっけ？』
「綾から聞いた」


綾、とは私の親友だ。俗に言うサバサバ系女子。よく、この私の目の前にいる、なにかと私に対して失礼な態度をとる高橋奏多と私を
やったらくっつけさせたがる。


…あんにゃろ、勝手に教えやがって
次会ったら文句言ってやる。

『ああ、成る程ね、
それで、御用件は何でしょう？』


「お前今、暇？いや、聞く必要もないか！
休日に家で1人寂しくゴロゴロしてる
訳だし、どうせ暇なんだろ？」
『…ああ、そうですよ！暇だよ！』


ある程度親しくなってから気付いたのだが
此奴、的確に心を抉ってくるのだ、中々に毒舌…。いや、普通にウザいよな、くたばれ


「俺と遊ばね？」
『…は？』

「俺も今日暇なんだよ、
でも今日皆なんか部活な大会とかでさ、
なっ、遊ぼーぜ！
このイケメン奏多様と遊ばせてやる！」
『うん、死ね』

死後のレポート８→←死後のレポート６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す