第8夜*幼きマギ、アラジン ページ14
ノアsideー
船の影に蹲って笑っていた私の背中に懐かしい声とルフが
ぶつかってきた
紅玉とは何カ月ぶりだろうか、遠目に見た姿よりも大きくなって……
『最初はあんなに小さかったのにねぇ…』
玉「いっ言わないで!///」
『ふふっ冗談よ♪』
むーと頬を膨らます紅玉に、ごめんの意味も含めて優しく髪を撫でてあげると嬉しそうに目を細める。
いくらたっても可愛いわねぇ…紅玉は。
アラ「……お姉さん」
アリ「あっコラ!」
一歩一歩近寄ってくる青髪の少年、マギ。
『何かしら、青髪の少年』
アラ「僕はアラジンさ!お姉さんのルフ、なぜそんな色をしているんだい?」
見たことのない、金色のルフをしている…その銀色の猫も、見たことのない銀色のルフが周りにいるんだ。それは何故だい?と首を傾げて問いてくるマギ…否アラジン。
くすっと笑みを零すと紅玉から離れてアラジンの前に立ち、しゃがんで目線を合わせる。
アラジンの目はまっすぐね、と頬を撫で笑う
『それは、他の人とは少し違う存在だからよ』
ロアもね?と笑う私にアラジンはそうかいと笑顔を浮かべる
アラ「僕も違う存在なんだ、一緒なのかい?」
『意味合いは少し違うけれど……そうね、一緒』
でも私はマギではないわよ?と耳元で囁くと目を丸くしてこちらを見るアラジンに、くすっと笑って離れる
その後ろに不安げにこちらを見る金髪の少年と真っ直ぐに見る赤髪の少女。
二人に向かって笑いかけると二人ともぼっと顔が赤くなっていた
ロアにはまたジト目で見られたけれど…
それよりもシンドリア国王と臣下である八人将の目線が痛いわねぇ…�
シン「失礼、お嬢さん。」
『はい?』
シン「俺はシンドリア国王シンドバッド。是非とも貴女のお名前をお聞かせ願えないだろうか」
慣れた手つきで手をすくい取られる。
あらあら女慣れしてるわぁ…流石シンドバッド王ね
『私はノア・リィル。銀猫のロアと旅をしている者です。基本特に行く場所もなく放浪旅ですが…』
シン「そうでしたか。ではシンドリアには観光に?」
『えぇ、一度以前もシンドリアに訪れていまして。その時に食べたパパゴレッヤがもう一度食べたくなって来ました』
甘酸っぱくとても美味しい果実でしたと笑顔でいうとそうですか!それは何よりです。と笑みを零して手を離した。
シン「あ、そうだ。滞在中王宮で暮らしませんか?」
全「は?/え…」
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作者名:榛 冰 | 作成日時:2013年11月25日 3時