【おそ松さん】破壊せし者【能力松】

no.1 ページ3

【no side】






『…………』





見上げるほどに大きく 目の前にそびえ立つ建物


"赤塚高校"と書かれた門を前に


黒髪を靡かす少女は じっと校舎を見ていた




現在の時刻、7時15分




入学式までは ずいぶんと時間がある




『(…早く来すぎた)』



余裕を持って登校する為 早起きしたはいいが


思っていたより早く着いてしまったようで


はぁ…と一つ、溜息をこぼした




そんな彼女がいる此処は


日本随一の能力育成校 赤塚高校



今年、見事入学試験に合格し


赤塚高校一年生として通う事になったのである




『(…入るか)』




門の前で止まっていた足を動かし


やけに威圧感のある校舎へと足を進めた





『(たしか…クラスと名前が張り出されているはず)』



人混みは嫌いなため、早くに来て良かったのかもしれない


遅くに来ていれば間違いなく、クラス表の前は人でいっぱいになっていただろう



無駄に大きい掲示板…のような所に漸く見つけたクラス表


大きく張り出された紙から自分の名前を探し出す




『(…鬼柳…鬼柳……っと、あった)』




"1年B組 12番 鬼柳 A"




『(B組か……ふむ)』




1学年は、1クラス30人が、6クラス


計180人の学年である



進級するごとに、試験によって人数は減り


最悪クラスの大半が退学となる場合もある




それだけ、この学校は "高能力者""成績優秀者"を欲している



"全てが能力の高低で決まる"





『(どんな人がいるのか…楽しみだ)』

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