No.178 ページ29
_______
____
「…………で、またここに来たと。」
『……ハイ……』
腕を組んで立つデイダラの前で正座をする私。
結局、夢の中に来てしまった。
「ったく…
この為にテメェにチャクラをやったわけじゃねぇぞ…
しかも戦争中に夢ん中って話があるか?うん??」
『ご、ごめん…』
ず、ずいぶんご立腹のようで…。
でも怒ってる顔も好き。()
『ふふっ…』
「何笑ってんだよ…
オイラは怒ってるんだぞ。…うん」
『また会えて嬉しかった』
「!」
また、自らデイダラの胸に飛び込む。
さっきからずっと正座してて足に力が入らないけど
デイダラが支えてくれてる。
確かに怒ってるけど、何だかんだ優しくしてくれる。
私はそんな彼がやっぱり好きだ。
『…あのさ
もし生まれ変わったら私の事覚えててくれる?』
「無茶言うんじゃねぇって」
そう言うデイダラに思わず吹き出してしまって、
2人で笑い合う。
『私ね、朝起きてデイダラからのおはようが聞けなくなったのがやっぱり辛い。
できる事ならあの頃に戻りたい。』
「……、」
『オビトが嘘の世界を作って、そこで偽物の故人と偽物の生活を送った方がマシだって
そう言ってた意味が分かる。
嘘でもいいから、それでも隣で生きていて欲しかった』
「…(オビトって誰だ?)」
キョトン、とした顔のデイダラが可愛い。
「ごめ__」
『__だから』
顔を上げて、デイダラの目をしっかりと見つめる。
『私、最初から無かったことにする。』
「……は?」
『私の存在さえ無ければ
この世界はもっと良くなるかもしれない。
十尾に更に力が渡らなくて済むかもしれない。』
現実世界での私は今、
マダラやオビトから目を狙われ続けている。
「…ちょっと待て。
最初から無かったことにってどういう事だ。うん?」
『…そのまんまの意味だよ。
私の一族に伝わる禁術で、
世界を鏡でコピーして___リセットさせる』
「…!?」
『それで、デイダラとも会ってない事にする。
私は皆の記憶上、最初から居ない事になる。』
「…、やめろ」
やめない。
それを伝える為にここに来たんだから。
真っ直ぐデイダラの目を見据えると
意志を曲げない私の内面を悟ったのか
私の二の腕を掴んでるデイダラの手に力が籠った。
・
129人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星夏(プロフ) - めっっっっっっちゃくちゃに最高でしたヽ(;▽;)ノめちゃ泣けました。本当に最高以外の言葉がないですm(__)m素敵な作品ありがとうございました!何度も読み返そうと思います(*・ω・)ノ (3月16日 23時) (レス) @page35 id: 5262425516 (このIDを非表示/違反報告)
R - もう本当に素晴らしすぎてなんて言ったらいいか…最高すぎます本当に。ハッピーエンドで良がっだね…ッ!(´;ω;`)最高すぎます、素敵な作品でした!ありがとうございますm(*_ _)m (12月6日 18時) (レス) @page35 id: eba19b90d6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 続きを書いて欲しいくらい素敵な作品でした (8月27日 13時) (レス) id: 9411f7a30e (このIDを非表示/違反報告)
メイドさん(プロフ) - ミルクコーヒーさん» この作品マジで滝が流れるみたいにガチ泣きした。 (2023年3月15日 11時) (レス) @page35 id: 69b2886171 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - みつさん» 私も書いてる途中うぐっってなってましたwwwコメントありがとうございます(´;ω;`)次回作も頑張りますね!!!!(*`・ω・)ゞ (2023年3月6日 10時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミルクコーヒー | 作成日時:2023年2月10日 22時