【あんスタ】貴方の愛を求めます６【朔間零】 (ページ34)

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目を覚ます前の頭がふわふわと浮いているような時間に、外にいる小鳥の鳴き声が朝を告げている。

この心地良い感覚から目を覚ましたくないという思いと、起きて仕事の用意をしなければという義務感の狭間の中、Aはようやく頭をジワジワと布団の中で覚醒させていく。

『(……ん？布団の中……？)』

昨晩、自分で布団に入った記憶がなく、ついに睡眠障害でも発症したのかと思い悩むA。

寝起きは良い方で、寝ぼけるという経験があまりないAは、とにかく布団から出ようと上半身を起こした。

『私の部屋だ……つむぎ君が連れてきてくれたのかな……

起きてるって言ったのに悪い事しちゃったなぁ……

…………んんっ！？』

横を見れば、今にも布団から落ちてしまいそうな端っこのほうで寝ている青葉の姿が。

浴衣ははだけ、ほんのりだが汗ばんでいるのを見てAは思考が停止してしまう。

「うぅ……ん、朝……？

あぁっ！し、しまった、つい眠ってしま…………へ？」

時間になって飛び起きた青葉の目の前には、こちらに向け綺麗な土下座をしているAの姿があり、青葉の思考も一瞬停止してしまっていた。