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『みんな……』
応接室を出て行く『Trickstar』の後ろ姿を見て、Aも不安げな表情を浮かべる。
「これはこれは……皆さん疲れているのでしょう。
今晩しっかり休んで、明日から共に頑張りたいものです！」
『……七種くん、あの子たちに何か言った？』
ジッと横目で七種の方を見ながら伺うA。
「事務所に所属するメリットについて少々……それが何か？」
『そう、それで……
……真緒があんなに汗だくで深刻そうな顔をしてたのは、凪砂くんが何かしたの？』
「……？何もしてないよ。少し実力を見ただけ。
というか、やっぱり姉弟だったんだね。名前を聞いて、すぐにはわからなかったんだけどね。
同じ苗字の、全くの他人だと思ったよ。
あの子には、君のような光る「何か」を感じなかったからね」
そう言われ少しムッとした顔で凪砂をジッと睨むA。
「……どうしたの？目にゴミでも入った？」
そう言われ思わず深めの溜息が出てしまう。
「……それで、さっきの話しだけど。来てくれるよね、コズプロに。
君が何のために夢ノ咲に戻ったのか知らないけど、あそこにいたら君はまた不幸になってしまう。
……君の為なんだ、Aさん」
『っ……
(あぁ、苦手だな……
この、”赤くて鋭い眼差し”に見つめられると、何も言えなくなっちゃうじゃん……)』
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年3月7日 1時
