【あんスタ】貴方の愛を求めます５【朔間零】 (ページ34)

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『あ～……すっかり日が暮れちゃったなぁ』

あの後、夕飯の材料が足りないことに気付いたAは、外がまだ明るいうちに買い物をしようと零の家を出たのだが、色んな店に気を取られている間に外はすっかり日も沈んで薄暗くなってしまった。

『仕方ない。駅前でタクシー拾って帰ろうかな』

そう思い駅前に向かうと、丁度帰るところだった『Eve』と見送りの『Trickstar』と英智とあんずを見かけ、後ろからそっとあんずに声をかけた。

『やっほー、あんずちゃん』

「A先輩っ！お疲れ様ですっ」

『あれ？思ったより元気そうだね。

英智くんと零ちゃんから心ないお説教されて凹んでると思ったけど』

「あはは……凹んでる暇なんて私にはないって、今日のことで思い知りました。

もう引いたりなんてしませんっ！」

小さく拳を握りしめて気合いを入れているあんずを見て、Aは安心したような顔つきになる。

『そっか。あんずちゃんはこれからどんどん成長できるよ。

『SS』まではまだ少し時間がある。一緒に頑張ってあげるからさ。ねっ？』

そう言えば、あんずも安心したような笑みで「はいっ！」と返事を返した。

「あれあれあれ～？そこにいるのはAさんじゃない～？

ぼくのお見送りに来てくれたんだね！そんなにぼくが好き？」

『げっ……』

日和に見つかり、Aは反射的にあんずの後ろに身を置いた。