今日:16 hit、昨日:67 hit、合計:131,589 hit
小|中|大
32 ページ32
翌日、『fine』対「五奇人」最後の1人、日々樹渉との勝負は『fine』が勝利を収めた。
悪の権化とされる「五奇人」を全て討ち倒し、『fine』は夢ノ咲学院における正義の象徴として崇められることになった。
しばらくの月日が流れても、その偉業は語られ続けている。
しかし今日、そんな哀しい抗争時代を過ごした先人たちはこの学院からいなくなる。
今日は、夢ノ咲学院の卒業式だった。
『……』
冬の肌寒さが少し残りつつも、日差しの暖かさで緩和され、とても穏やかな風が吹いていた。
卒業式の後、Aはクラスメイトたちと写真を撮ったり話したりなどをして過ごした。
友人たちが卒業証書の入った筒を持ち、学院生として二度と潜ることのない正門を通って帰って行く。
Aはその様子を横目に、桜の花が開花する前の蕾を眺めていた。
「今日という晴れ舞台に相応しい天気だな」
『そうだね。でもやっぱり少し寂しいかな。
……って、何それ?』
零の声がして振り返ると、零は両手が埋もれるほどの数の赤い薔薇の花束を抱えてそこに立っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
330人がお気に入り
330人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もぶピ | 作成日時:2022年9月1日 21時