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「きっくんみてみて!」
じゃーん、と効果音がつきそうなほど、勢いよくAちゃんに見せられたそれは、算数のテスト用紙。
女の子らしく丸みを帯びた可愛らしい字で書いてある名前の横には、赤ペンで大きく書かれた「100」の文字。
丸がずらりと並んだそれを、来たばかりの俺に見せてくれるAちゃんの顔は、何とも誇らしげだ。
「Aちゃんスゲェ!満点じゃん!」
「がんばった」
にっこり笑うAちゃんの満足そうな頭の上に、ドヤァ…の文字が見える。
Aちゃんの小さな身体を抱き上げて、思いっきりハグした。可愛い。
「よぉ〜し、テストで100点取れたAちゃんに、今日はスペシャルなココアを作ってあげよう!」
やったぁ、と嬉しそうな顔をするAちゃんとキッチンに向かい、勝手知ったるよそ様の台所を慣れた手つきで物色する。
今日はいつもの牛乳じゃなくて、もっと甘い生クリームを温める。
くつくつと気泡を浮かべ始めたそれを、ココアを入れたマグカップの中に注ぎ入れる。
ふわりと香る甘い香りに、俺の口角も自然と上がる。
「今日は特別にこれも入れちゃうよ!」
「ましゅまろだー!」
たまたまコンビニで見つけて食べたくなったそれを、コンロの火でほんの少し炙って焼き目をつける。
それを3つ、ココアの入ったマグカップに浮かべて完成!
「はい、ご褒美ココアの出来上がり!」
「きっくんすごい!おいしそう!」
目をキラキラ輝かせるAちゃんが、火傷しないようにふーふーしながらココアを一口啜る。
牛乳とはまた違った甘さと、蕩けるマシュマロの香ばしさに、可愛い顔がさらにうっとりと蕩けた。
「んふ!おいしい!」
「おかわりあるから沢山作ってあげるね」
こっくり頷くAちゃんと、蕩けるような午後の時間を楽しんだ。
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ねい(プロフ) - 金平糖さん» 長々と続いていましたが、無事完結することが出来ました。沢山4人との絡みを書けて私も非常に楽しく書くことが出来ました。少しでも楽しんで頂けていれば幸いです。最後までお付き合い下さいましてありがとうございました(´∀`) (2019年8月26日 12時) (レス) id: 01e0d6e0af (このIDを非表示/違反報告)
金平糖(プロフ) - 完結おめでとうございます!前作にも言ったと思いますが、夢主ちゃんと4人の絡みがとても微笑ましくて、頬がゆるゆるです。とても素敵な作品でした!こんな素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます!! (2019年8月24日 23時) (レス) id: df27c0b327 (このIDを非表示/違反報告)
(*´ー`*) - 続き楽しみですε=ヽ( *´▽`)ノ! (2019年1月6日 13時) (レス) id: 249673e94e (このIDを非表示/違反報告)
ねい(プロフ) - (*´ー`*)さん» ありがとうございます!不定期ですがちまちまやっていけたらと思っております! (2018年11月7日 12時) (レス) id: 01e0d6e0af (このIDを非表示/違反報告)
(*´ー`*) - うわ!!やったー!!番外編嬉しいです!!これからも楽しみにしています!! (2018年11月5日 20時) (レス) id: 249673e94e (このIDを非表示/違反報告)
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