志麻くんとなつやすみ。【志麻】ver.2021

彼女優先【8月1日】 ページ2

暑い…暑すぎる…


「ん…」

「おはよう」


不愉快な暑さに目を覚ます。
目の前には綺麗な綺麗な、綺麗な顔

「あっ…」

「どしたん」

「あと１か月で終わっちゃう」

「夏休み？」

うんうん、と頷くと一言目がそれかいって笑われたけどだいぶ重要なこと。
今日は日曜日、最近テレビに張り付いてオリンピックを見ている私たちは朝からベットを抜け出す。

「今日は何やってるかなぁ〜」

ふらふらと寝室から出てリビングへ向かう。

「あ、A？朝ごはん」

「忘れてた、」

うっかりしていてやることを全部忘れていた。
どうしよう〜っとキッチンへ立とうとすると、

「あ、いいよ俺やる」

「えっ！」

彼は本当に神様みたい。

「目キラキラしてる」って笑う志麻くん。
素敵。ラブ。

「ほら、今日やるやつ調べて教えて？」

「わかった！」

彼は本当にやさしい。
できたよ、という声といい匂いにつられて食卓へ座る。

「今日ね、レスリングあるって！」

「そうなんや、お昼くらいに買い物行ってから見よか」

「ごはん？？」

「うん、冷蔵庫空やわ」

「そっかぁ〜じゃあアイスも買おーっと」

「お菓子も買おな」

「楽しみ〜」


少しのことでも彼と過ごす毎日が楽しくて、嬉しかった。



「ねね、夜ご飯これがいい！」

「マグロ〜？」

「海鮮丼食べたい！」

「じゃあマグロ以外も買おや、A好きなやつ持ってき？」

「わかった！」





「あ、Aの好きなアイス見っけ〜」

「志麻くんが好きなやつもあるよ？」

「じゃあ両方入れよ」

「え、いいのー？」

「いいよ、よし、これでいいか」

「ん！帰ろ！溶けちゃう！」

「そんな急がんくても溶けへんよ」

「溶けるの〜」

「Aちゃんジュースあるよ？これも入れよ〜」

「私のばっかだ」


こうやってスーパーに行くだけでも彼は私を優先で考えてくれている。
お菓子だってアイスだってジュースだって、私が好きなやつを見つけるとすぐにカートに入れていて、にこにこしてる。

これ食べたいなぁって見てるだけで入れちゃうくらい。

そんな彼が大好きだ。

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