第9話 旅立ちの日 ページ10
「おはようございます、テンゾウさん」
「ん、おはよう。あと僕、正規上忍として任務につくから『ヤマト』って呼んでほしいな」
「へー、名前変わるんですねー」
村へ発つ当日。そろそろ巳の刻になる頃、阿吽の門の前にはお約束通りテンゾウ(もといヤマト)さんしかいなかった。
「まーたカカシ先生は遅刻ですか。慣れてますけど久しぶりなんでやっぱり腹たちますね」
「まーまー。極秘重要任務ならまだしも、カカシさんに時間厳守は無理だよ」
一応この任務は私にとって超重要なものなのに…!先生はやる時はやるけどそれ以外が残念過ぎる!
「はぁ、あのバカカシ先生が…」
「俺が何だって?」
突然きた真後ろからの声に驚いて振り返るとそこに立っていたのは万年遅刻魔間抜け顔のカカシ先生。
「かっカカシ先生!?どうしたんですか!?熱でもあるんじゃないですか!?」
「カカシさんが時間通りに来るなんて…。ハッ!まさか天変地異の前触れ…!」
「え、酷くない?俺、時間通りに来ただけだよ?」
「だからこんなに驚いているんですよ。まだサスケが本当はチャラ男で女好きだって言われる方が納得できます」
「…先生、そろそろ泣くよ?泣いちゃうよ?」
およおよと泣く振りをする先生だがそれに構っている余裕なんてない。斑結成時から、いくら私達が怒っても、どんな罠を仕掛けても飄々とかわし、こっちもみんなで遅刻をしたらそれよりも更に遅く遅刻をするキング・オブ・遅刻魔なのだ!!」
「おーい。聞こえてるよ。心の声出てるよ。…はぁ、流石にこの任務を遅れる訳にはいかないからね。暁が絶対大人しくしている保証もないし」
「時間通りに来れるなら何時もそうしてください」
「んー?あはは、頑張るよ」
カカシ先生は目を逸らして気の無い返事をすると門へ足を運ぶ。遅刻の理由を聞くと何時もこんな風に気の無い、少し暗い目をする。なんとなく問い詰めちゃいけない気がして、私は何時もその横顔を睨むだけ。
「…ん?どうした、A。そんな怖い顔で俺を睨んで」
「ふん!今度遅刻したらタンスの角に毎回小指をぶつける呪いをかけていたところです」
「えっ!?やめてよ…。あれ地味に痛いんだから」
「ハハハ、百戦錬磨のカカシさんもあれは痛いですもんね」
誰に見送られる訳でもなく、私はカカシ先生とテン…ヤマトさんと共に、一年間の調査と修行が始まった。
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SC(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます!実はクロスオーバーやトリップは考えた事あるんですよね笑 銀魂にハマった時は銀魂夢主へトリップしたりDQにハマった時は故郷滅ぼされた者同士で合わせたり…。色々ネタ手帳で考えてみますね!! (2018年4月24日 18時) (レス) id: 733451eee1 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く面白かったです続きが楽しみですもし今後他の作品を作る予定があったらナルトかサスケ本人♀か姉か妹がワンピースかフェアリーテイルかリボーンとコラボかトリップか転生した作品が読んで見たいです説明が下手ならすみませんこれからも更新頑張ってくださいね (2018年4月20日 16時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
SC(プロフ) - ありがとうございます!そう言って頂けるとモチベーション上がります!大学忙しかったりオリジナル難しくて亀更新ですが、途中で投げ出したりはしないですよ!笑 これからも大自然の巫女をよろしくお願いします! (2018年4月17日 8時) (レス) id: 733451eee1 (このIDを非表示/違反報告)
船長 - 物凄い面白いです続きが気になりますぜひ完結するまで描いてください応援しています頑張ってください (2018年4月5日 10時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SC | 作成日時:2018年2月24日 16時