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【嫉妬】2-1 ページ9

「A、少しお話があります。」

今時間良いですか?と、いつもの笑顔で言われたまでは良かったのだ。ただその笑顔が、普段の優しい笑顔とは違って、例えばほら、悪事を働くときに使っているあの、作った笑顔のように感じられて。あぁ、これはいけない雰囲気だ、と。Aは本能的にそう感じた。

「大丈夫だけど…どーしたの?」

あくまでも、銃兎を刺激しないように平穏を保って答える。何か彼を怒らせる様なことをしただろうか。少々残念な頭じゃ、そんな事をした覚えは何一つなかった。

黙ったまま彼の言葉を続きを待とうにも、何故か銃兎は口を開こうとしない。張り付けた様な笑みが崩れる事は無く、これは相当お怒りだ、と苦笑いすらも浮かべられなくなりつつ、どのようにこの空気から抜け出そうかと思案した。最も、銃兎が話始める以外にいい案など、思い付かないのだが。

「私、何かしたかな?」

「あくまでもはぐらかす気ですか。」

ひっ、と小さく悲鳴のような声がしていたかもしれない。銃兎がAに思い当たる放った声は普段よりも幾分か低く、間髪入れない返答は、Aを怯えさせるには十分過ぎた。

垣間見える冷たい目が、Aを見つめる。

「いえいえ、まさかご自身に自覚がないとは思いもしなかったので。別に私は貴女が何をしてようが構わないですよ?貴女がその気ならそれで。

許すかどうかは別だというだけで。」

「ねぇ待って、なんの事かわかんないよ…!!」

「……まだ誤魔化しますか。まさか、私にばれてないとでもお思いで?」

困惑するAの表情すら、今の銃兎には作り物に見えていた。こうした嘘だらけの環境に慣れきっているからかもしれない。Aは、今の様な態度はきっと逆に、銃兎の疑いを深めるだけなのではと思った。

だけれども、それを上手くかわす方法なんて、Aにはわからなかった。嘘なんて何一つ吐いていないから。

「何の事かも分からないよ…。私、銃兎さんに何か怒られる様な事した覚えないもん…!!」

その瞬間、ダンッと強い音がして、Aの体が後ろの壁に押し付けられた。身動きができないように押さえつけられた両手首が痛い。さっきの一言が引き金になったとでも言うかの様に、銃兎はAを見下ろす。

「俺が居んのに左馬刻(他の男)の家に転がり込んでんのはどこのどいつだよ!?」

歪んだ表情が、銃兎の怒りを表す。

「そりゃさぞかし楽しかったんだろうなぁ?俺の連絡もすっぽかす位だもんなぁ?」

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浮遊物(プロフ) - もう好き・・・。ほんと大好き・・。私は銃兎さん推しですが左馬刻様も理鶯さんもイケメンすぎて・・・。素敵な作品をありがとうございます!! (2019年5月26日 17時) (レス) id: 7f34580b08 (このIDを非表示/違反報告)
かなね(プロフ) - 【泣かせた】の話で1人でめちゃくちゃ大号泣しながら見てました...MTCめちゃくちゃ好きですこんな短編集探してましたああああこれからも応援してます!! (2019年3月14日 23時) (レス) id: 3b0055c1f9 (このIDを非表示/違反報告)
Lon(プロフ) - ふぃ。さん» ありがとうございます!捏造だらけだけど頑張って考えたのでそういっていただけてほんとに嬉しいです…!続編も是非よろしくお願いしますm(。_。)m (2019年1月3日 20時) (レス) id: eb52dfdf9a (このIDを非表示/違反報告)
ふぃ。 - 【夜風】の話が……泣い……泣いてはないけど泣きそうになったというかマットリィィィィってなる話でした…。もう……好き。 (2019年1月3日 20時) (レス) id: 5ce2005ee9 (このIDを非表示/違反報告)
Lon(プロフ) - 蒼さん» えええ嬉しいです!!!理鶯推し中々出会えないので同担さんとても嬉しい(*´∀`)そうですよね!今度こそ勝つのはハマです! (2018年12月20日 21時) (レス) id: eb52dfdf9a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Lon | 作成日時:2018年11月11日 21時

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