【悪夢】3 ページ19
―頭が、痛い。
引き裂かれるような痛みで、目を覚ました。
たが、起きてみると、実際に痛みなんてものはない。筈なのだが、体は確かに冷や汗をかき、握り締めてしまっていたのか、掌には軽く爪が突き刺さっていた痕があった。頭を抑え、理鶯は溜め息を吐く。何度目だろうか。こうして悪夢のせいで夜中に目が覚めるのは。
すやすやと隣で眠るAに気づかれないようにベッドから抜け出し、一旦シャワーを浴びようと一階へ降りる。洗面所には、昨日Aが出したままにしていた化粧水が転がっていた。
普段と何ら変わることない風景に、理鶯は安堵した。Aがいた証が今日も、ここにある。拾い上げて棚にしまい、取り敢えず水でも飲もうかとキッチンに向かった。
「…起きていたのか。」
「……起きたの。」
そこに居たのは、先程まで布団の中で寝息を立てて居た筈のA。ミネラルウォーターを口に含むと、私にもとでも言いたげにAは手を差し出した。
水を飲んだAは、理鶯に近寄って言う。
「なんか、目が覚めて、そしたら、隣に理鶯さんが居なかったから。」
「すまない。少しシャワーを浴びようと思っただけだ。」
「珍しいね。どうかしたの?」
Aはペットボトルを冷蔵庫に戻しながら訪ねた。ふあ、と欠伸をする姿に、理鶯は今度は起こさないようにしなければな、と内心思った。
「…少し、気分の悪い夢を見て。」
「だからそんな顔色悪そうなんだね。大丈夫?」
はて、顔色が悪いとは。と理鶯は不思議に思った。まさか自分がそんな事で顔に出るのだろうかと思ったが、先程洗面所で鏡を見たときはそんな事なかった筈だ。Aには、きっと自分とは違う見え方がしているんだろうな、とか思う。
「あぁ、大丈夫だ。Aこそ、もう一度眠らなくて大丈夫か。」
「今は理鶯さんが隣に居ないと寝れないから待っとく。」
「そうか。すまない。」
「…ん。」
頭を撫でると、素直に彼女は頷いた。こんな悪夢など、シャワーと一緒に流してしまおう。そして、もう一度彼女と眠ってしまおうと、そう思った。
自分を待ってくれている、愛しい彼女が居るならばそれで。今は、良いのだ。
◇◆◇◆
理鶯だけ夢のネタ尽きた感(´^ω^｀)
ちなみに軍絡みの夢主ちゃん…orzみたいな内容にしようと思ってました(文字数)
そして彼氏's皆ナチュラルに彼女と寝てるっつーな←←←
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浮遊物(プロフ) - もう好き・・・。ほんと大好き・・。私は銃兎さん推しですが左馬刻様も理鶯さんもイケメンすぎて・・・。素敵な作品をありがとうございます！！ (2019年5月26日 17時) (
レス) id: 7f34580b08 (このIDを非表示/違反報告)
かなね(プロフ) - 【泣かせた】の話で1人でめちゃくちゃ大号泣しながら見てました...MTCめちゃくちゃ好きですこんな短編集探してましたああああこれからも応援してます！！ (2019年3月14日 23時) (レス) id: 3b0055c1f9 (このIDを非表示/違反報告)
Lon(プロフ) - ふぃ。さん» ありがとうございます！捏造だらけだけど頑張って考えたのでそういっていただけてほんとに嬉しいです…！続編も是非よろしくお願いしますm(。_。)m (2019年1月3日 20時) (レス) id: eb52dfdf9a (このIDを非表示/違反報告)
ふぃ。 - 【夜風】の話が……泣い……泣いてはないけど泣きそうになったというかマットリィィィィってなる話でした…。もう……好き。 (2019年1月3日 20時) (レス) id: 5ce2005ee9 (このIDを非表示/違反報告)
Lon(プロフ) - 蒼さん» えええ嬉しいです！！！理鶯推し中々出会えないので同担さんとても嬉しい(*´∀｀)そうですよね！今度こそ勝つのはハマです！ (2018年12月20日 21時) (レス) id: eb52dfdf9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lon | 作成日時：2018年11月11日 21時
