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小さい頃は幸せな日々を送っていた
何一つ不自由のない生活、とまではいかないけど
優しい両親、暖かい家、
もうそれだけで充分幸せだった。
しかし、ある日だ。
五歳位だったかな、仲良しの友達の家からの帰り道に私は
__誘拐された。
凄く怖かった
私はこれからどうなるの?
と、考えるだけで涙が止まらなかった
おじさんの手が伸び怖くて目をギュッ、と瞑る
助けを求めても誰も助けてくれない
もう、諦めていた時。
「ガハァッ、!!」
突然、おじさんが倒れた
よく見ると血が流れている
『ヒッ、』
怖くなり声が出た時手が口を抑えた
振り返ると男の人が立っていた
「声を出しちゃいけない、声を出したら殺されちゃうから、いいね?」
素直に頷くけど、やっぱり怖い
気持ちを察したのか男の人は
「怖かったら俺の腕に捕まって。安全だから、ね?」
この人は人を殺しているのに怖くない、
そう思った。
全てを終えて男の人は地面に座り込む
『あ、のぉ。』
「敬語じゃなくていいよ。東郷って呼んで?」
『…東郷は何で私を助けてくれたの?』
東郷は一瞬顔をしかめた
そして、
「今から辛い話をするけど泣かないでね。
実はAちゃんのお父さんとお母さんは
Aちゃんを誘拐した奴等に殺されたんだ。」
嘘でしょう、と泣きたくなる気持ちを堪え東郷の話を聞く
「それでね、お父さんとお母さんに頼まれたんだ。
『Aをよろしく』って。
つまり…」
東郷は不気味に笑った
「うちに来ない?Aちゃん。」
【拾われた10月10日】
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作者名:キヤラメル | 作成日時:2019年9月2日 19時