【あほの坂田】同棲生活 始めました。

123 不安すぎるぜ ページ23

.






「ねぇAー、さっきから気になってたんだけど、スマホ光ってる」


『え、いつのまに!?』


つい先程帰宅した僕とA。偶然同じ電車に居合わせた僕たちは 近くのレストランに寄ってきた。


『あぁ…マナーモードのままだったみたい。どうしよ…』


生真面目やなぁ。僕なんか既読スルーとか日常茶飯事やのに。


『……へ』


「ブッ…なにその声」


あまりにも気の抜けたAの声に吹き出した。珍し、こんな声出すの…。


『坂田、センラさんから！』


Aが嬉々として見せてきた画面には、センラくんからのメール。内容は今週の日曜に予定空いてるか、という確認。


コイツ…わざわざデートと被らん日選んだな。しかも僕が仕事でいない日！


『ヤバ、センラさんが予定空いてる？って！坂田、遊んでも大丈夫？』


Aの中では完全に 予定空いてる？= 遊びのお誘い になってる。


これは本人に確認取らないと…。


そう思ったが早いか、センラくんに直接電話をかける。


仕事かと考えたが、何コールかしてすぐに声が聞こえた。


「もしもし、どうしたん？」


「どうしたじゃなくて！あのメールどういうこと!?」


「なんや さかたんも見てもーたん？まぁそのままの意味！」


「スプラってことは…ウチに来るってことだよね？わざわざ僕がいない日選ばなくても…」


「わかっとるやん！さかたんがいない日なのはたまたまやって。

でも…直接電話してくるってことは 予定はないってことやろ？」


楽しそうにセンラくんはふふっと笑う。なんか踊らされてるみたいで超腹立つ！


「そんな警戒せんでもええって。うらたんも来るし」


うらたさん…。なら大丈夫……じゃねぇ!!!むしろあの人の方が断然危ない！



ただ 嬉しそうに横で笑うAを見たら、無理やり断ることはできなかった。惚れた弱みってヤツ？






.

124 数日後の→←122 うっかり

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す