共に生きよう。(土方歳三) 5 ページ46
「土方！」
とりあえずここにいるのはまずい。いつあいつらの仲間が来るか分からない。
「歩けますか？てか歩けますよね！」
肩を貸し、立ち上がらせ歩かせる。
息は荒く、もう気力だけで歩いている状態だ。...絶対に死なせてやらないんだから。
ここまで来れば大丈夫だろう。一本の桜の木の下に彼を横たわらせ手当てを始める。玉を取り出し、止血。でもなかなか止まらない。
「こんな身体で無茶するなんて、馬鹿なんですか！...なんで...なんで...」
「お前は...あい...つに似てるからな...どうしても...死なせたくなかった...」
っ...。
「A...」
土方の手がゆっくり上がり、私の頬に触れる。お前でも泣くんだなと言われて初めて自分が泣いていたことに気づく。兄様な死んだ時にも泣かなかったのに...。
「土方...死なないで...。私を一人にしないで...」
血まみれの土方に覆い被さる。
「おい...誰が死ぬ...って言った？まだ死なねぇよ...」
もう喋らないで...。まだ文句を言ってきそうな土方の唇を塞ぐ。
「好き。土方が好き。」
桜の花びらが舞う。
「...俺もお前が好きだ。」
そのまま、彼は微笑んで...
...戸口でガタガタ音がする。
「おかえりなさい。」
「あぁ。なんだ、懐かしいもの見てんじゃねぇか。」
手元の箱をのぞき込んでくる。
「あれは傑作だったよな！お前ずっと男に焼き餅を焼いてんだから...」
「っ馬鹿！貴方だってずっと私の兄様に嫉妬してたくせに！」
昔の女だと思っていたのは彼の元部下の隊士だった。彼が怪我をして療養しているところに押し入ってこようとした新政府軍から守って散っていった男だったらしい。突っかかってくるところとか、からかってくるところとかが似ていたと。
もうすぐ桜が咲く。あの約束をした桜が。
...共に生きよう。
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雛月のえる(プロフ) - いえいえw書いて貰うのに急かすのは性に合いませんのでw先に斎藤ようこちゃんさんのリクを優先しても構いませんので!!更新頑張れー (2015年1月13日 15時) (
レス) id: b493613181 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 私の方こそありがとうございます〜。いつも楽しみです。♪ (2015年1月13日 8時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
リリーラテ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» そう言って頂けて嬉しいです！コメントいつもありがとうございます♪ (2015年1月13日 8時) (レス) id: 08492bea53 (このIDを非表示/違反報告)
リリーラテ(プロフ) - 雛月のえるさん» ありがとうございます！どのくらいお時間いただくことになるか分かりませんが、よろしくお願いします！m(_ _)m (2015年1月13日 8時) (レス) id: 08492bea53 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さん最高です。 (2015年1月13日 8時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリーラテ | 作成日時：2014年10月9日 19時
